三菱重工、シンガポール・チャンギ国際空港の新交通システム増強を受注

2016年3月3日 17:37

印刷

チャンギ国際空港のAPMシステム(写真:三菱重工業の発表資料より)

チャンギ国際空港のAPMシステム(写真:三菱重工業の発表資料より)[写真拡大]

 三菱重工業は3日、三菱商事と共同で、シンガポールのチャンギ国際空港で運行している新交通システムの増強工事を受注したと発表した。ゴムタイヤ式全自動無人運転車両の新車両納入を中心に設備増強を行う。工事完了は2019年の予定という。

 同社によると、チャンギ空港の全自動無人運転車両(APM)システムは、3カ所ある空港ターミナル間の約6,400mを結んでいる。同社と三菱商事が2002年に受注し、2007年に完成させた。現在まで、運行・保守契約も継続して請け負っている。

 今回の増強工事では、新車両の納入と、信号設備や運転制御システムの改良、増設などを行なう。三菱重工は新車両の設計、製造、納入のほか、信号・通信・駅設備といったシステム全体の改良に向けた設計、機器供給、据付工事、試運転を担当するという。

 チャンギ空港は乗降客数が年々増加しており、2018年には空港ターミナルに隣接する大型商業施設の完成で、さらに乗降客数の増加が見込まれるため、APMシステムの輸送力増強が急務となっていた。

 三菱重工は、米国、香港、韓国、ドバイの空港向けにもAPMの納入実績を持つ。日本国内やマカオでは、都市交通を担う自動案内軌条式旅客輸送システム(AGT)を多数受注、納入している。今後も、新規路線や既存路線の改造・輸送力増強工事など、受注拡大に向けて積極的な営業活動を展開していくという。

関連キーワード

関連記事