欧州人権裁判所、企業は従業員のメッセンジャーアプリの中身を見る権利があるとの判決を出す

2016年1月19日 18:00

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 欧州人権裁判所(ECHR)は、雇用者が仕事上における従業員の活動を監視する権利を有するとの判決を下したそうだ(SOFTPEDIA日経新聞GIGAZINESlashdot

 記事によると、仕事用のPCやYahoo Messengerアカウントで兄弟や婚約者とやりとりしていたというルーマニア企業の従業員に対し雇用主がログを開示するよう要求して閲覧、勤務時間中にやり取りされたメッセージを突きつけて男性を解雇したという。従業員側はこの行為はプライバシを侵害するもので不当だとして、ルーマニアの裁判所に提訴していた。

 欧州人権裁判所は「企業は従業員の私的なメッセージが含まれていても職務中のメッセージの内容を確認することができる」として、企業が従業員のYahoo Messengerのアカウントを監視したことは、従業員のプライバシ侵害にはあたらないとの判決を下した。この判決内容は、今後、欧州人権条約を批准するすべての国を拘束することになるという。

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