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テレビと運命をともにして? テレビ情報誌「TVぴあ」が休刊へ
テレビがメディア最大の影響力を誇っていた1980年代に誕生したテレビ情報誌「TVぴあ」が2016年1月27日号をもって休刊する。2011年にはコンサートや演劇の情報誌「月刊ぴあ」が休刊となったが、またしてもぴあ関連の情報誌が姿を消すこととなった。[写真拡大]
テレビが家庭内娯楽として大きな役割を果たしていた頃、「テレビ番組をもっと楽しみたい」という視聴者が手にしたのは新聞のテレビ欄とテレビ情報誌だったのではないだろうか。
テレビ最盛期の1987年、トレンディードラマが流行り始めた時に誕生したテレビ情報誌、「TVぴあ」(ウィルメディア)が2016年1月27日発売号で休刊するという。テレビというエンターテインメントを盛り上げてきた雑誌だが、情報技術を取り巻く環境と人々の関心の急速な変化に対応しきれていないテレビ業界の凋落と運命をともにする結果となったようだ。
TVぴあは現在、関東、関西、東海、福岡・山口、北海道・青森の5つの地域版を刊行している。ぴあ<4337>関連らしく、芸能人のインタビュー記事や人気番組の特集記事、各種連載など、読者を楽しませる要素は満載だったが、テレビそのものの視聴率の低下や、番組情報がインターネット検索で手に入るようになったことなど、時代の流れには抗えなかったようだ。
NHK放送文化研究所・世論調査部が15年7月に発表した「日本人とテレビ」調査によれば、1985年から2010年までテレビ視聴時間は長時間化の傾向が見られていたが、これ以降は短時間化に転じたという。
しかも20代~50代の幅広い年齢層でテレビを「ほとんど、まったく見ない」という人も増加している。
一方、接触頻度の高さがうかがえたのはインターネットと録画番組だ。特にインターネットに毎日接触している人が増加しており、40代以下の年齢層では半数を超える、という結果が出ている。
そしてさらに決定的なのは「テレビよりインターネットの動画の方が面白い」と思う人が10代以下では66%、20代では54%も存在していることである。
このような状況下、テレビを盛り上げる役割を果たすテレビ情報誌が苦境に陥っても何ら不思議ではないだろう。
出版業界では、昨年も雑誌「宝島」、「週刊アスキー」が休刊・廃刊となった。女性向けのファッション誌なども廃刊・休刊が相次いでいるが、雑誌の内容がそのままウェブサイトに移行するということもあれば、単にその雑誌が人々の興味を引くことができなかった場合もあるだろう。
これから先、既存のメディアがどう変化していくのか。今後20年、30年後に書店に雑誌が確実に存在しているかどうかは、誰にもわからない。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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