凸版印刷、約9リットルの水を持ち運べる非常用給水袋を開発

2015年11月5日 18:51

印刷

非常用給水袋に水を入れた状態(左)と、凸版印刷が大阪府に提供する非常用給水袋(右)(凸版印刷の発表資料より)

非常用給水袋に水を入れた状態(左)と、凸版印刷が大阪府に提供する非常用給水袋(右)(凸版印刷の発表資料より)[写真拡大]

 凸版印刷は5日、災害時に生活用水の持ち運びに便利な非常用給水袋を開発したと発表した。約9リットルの水を手提げ形式で持ち運ぶことができる。自治体や企業などの備蓄用物資として、11月に本格的な販売を開始するという。

 同社によると、今回の給水袋プラスチックフィルムを使用したシンプルな構造のため、従来のポリ容器と比較して導入コストを約5割削減できるという。価格は、約9リットル用を約1万袋製造時に1袋あたり350円。

 使用しないときは折りたたんで収納できるほか、コンパクト設計のため、トートバックなどに入れて持ち運ぶことも可能。

 開発にあたって、同社が提供しているプラスチックフィルム内袋と段ボールの外装箱で構成される大容量液体製品向け複合容器「TL-PAK」の製造技術を活用したという。

 第一弾として、同社が大阪府と5日に締結した防災協定によって、大阪府の非常用給水向け包装材として提供する予定。

 今後、自治体や企業などに向けに拡販し、2016年度に約1億円の売上を目指すという。

関連記事