関連記事
厳しい残暑を乗り切る、賢い「涼」のとり方
日本には古来より、様々な涼のとり方がある。うちわや風鈴、打ち水、金魚を飼うというのも、目から涼しさを感じるための生活の知恵だ。[写真拡大]
日本気象協会の発表によると、2015年の夏は東京及び大阪で猛暑日が8日連続となり、観測史上最長記録を更新した。また仙台でも観測史上初めて3日以上連続で猛暑日を記録したり、青森も3年ぶりに35度を超えるなど、全国的に厳しい夏となった。お盆休みを過ぎても、しばらくは残暑が厳しくなりそうな今年、エアコンの効いた部屋で過ごす以外に何か良い対策はないものだろうか。
日本には古来より、様々な涼のとり方がある。うちわや風鈴、打ち水、金魚を飼うというのも、目から涼しさを感じるための生活の知恵だ。中でも、打ち水の効果は最近とくに見直されており、国土交通省でも、打ち水ロード(アスファルト舗装の路面下から自動給水して湿潤状態に保ち、気化熱による冷却効果で表面温度を大幅に下げる環境舗装)をすすめている。また、住宅メーカーのアキュラホームから発売されている「井戸のある家」も、庭に設置された井戸から水を汲み上げて、庭木の水やりや水道代の節約、災害時の水資源確保のほか、暑い日の打ち水などにも利用できると好評のようだ。
東日本大震災以降、日本では省エネ意識、とくに夏場のエアコン利用を控えたり、節電の意識が高まっている。そして、それに呼応するかのように、アイデア満載の新しい「ひんやりグッズ」も数多く登場している。
とくに今年の夏の傾向としては「凍らせて使う」ものが人気を集めているようだ。例えば、発熱時だけでなく寝苦しい夜には定番なのが白元アースの冷却枕「アイスノン」。他にも、ヤマノクリエイツが販売しているクールウィンドジェル「冷たいよう」や、アルファ工業の「アイストーン」などは、冷凍庫で凍らせた同製品を扇風機に取り付けるタイプの冷風アイテムで、室温が簡単に1~3度程度涼しくできるという。また、金属加工技術で有名な新潟の島工業団地からは、凍らせて使うステンレス製の団扇「新扇組」が発売され、インターネット通販やコンビニなどを中心に販売されて人気を集めている。
これからの季節、夏の疲れが一気に出てきて体調を崩しがちになる。エアコンだけでなく、打ち水やひんやりグッズなど、体に負担の少ない涼の取り方も上手に織り交ぜて、残暑を元気に、賢く、快適に乗り切りたいものだ。(編集担当:石井絢子)
■関連記事
・東京で働く外国人は東京の夏をどう感じているか クールビズだけどクールじゃない?
・【電力大手の4~6月期決算】LNGなど燃料費の下落が利益を押し上げたが、業績の好転は決して長続きしない
・防虫衣料市場活況の理由とは
・6月の消費者態度指数、3ヶ月ぶりに改善
・ゲリラ豪雨を高速・高精度で予知するシステムの実証実験が開始
※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
スポンサードリンク