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ロシア映画『草原の実験』全編セリフ無し、美しい映像と緻密な音響設計で描く異色作
記事提供元:ファッションプレス
ロシア映画『草原の実験』が、2015年9月下旬よりシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。
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本作最大の特徴は、台詞が一切ないこと。登場人物たちの繊細で多彩な表情、光と影の対比が美しい映像、緻密な音響設計ーー。台詞がなくとも、その計算し尽くされた世界観が見るものに確かなメッセージを訴えかける異色作だ。
大草原の中に立つ小さな家で父親と暮らし、遠い世界へ思いを馳せながら、繰り返される穏やかな生活にささやかな幸せを感じる主人公の少女ジーマ。そんな日々を過ごす彼女の静かな日常に、突如浮かび上がる暗い影。SFの要素をも盛り込んだ物語は、淡々と進んで行く。
監督を務めるのは、ロシアの新鋭アレクサンドル・コット。旧ソ連で実際に起きたある出来事にインスパイアされ、この“来るべき未来”を予感させる物語を作り上げたという。
昨年の東京国際映画祭で上映された際にも話題となった本作。同映画祭では、最優秀芸術貢献賞とWOWOW賞の二冠に輝き、映画ファンからの要望に応える形で劇場公開が決定した。
衝撃のラスト、そのとき無垢で美しい少女の瞳に映るものとは…。
【ストーリー】
その少女は、大草原にポツンと立つ小さな家で父親と暮らしていた。家の前には家族を見守る一本の樹。毎朝、どこかへと働きにでかける父親を見送ってはその帰りを待つ少女。壁に世界地図が貼られた部屋でスクラップブックを眺め、遠い世界へ思いを馳せながらも、繰り返される穏やかな生活にささやかな幸せを感じていた。地元の少年が少女に想いを寄せる。どこからかやってきた金髪の少年もまた、美しい彼女に恋をする。3人のほのかな三角関係。そんな静かな日々に突如、暗い影がさしてくる。
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