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14年度の税収、バブル崩壊直後の高水準に
アベノミクスがもたらした影響によって企業配当の増加、さらに株価が上昇して株式の売却益が増加したことなどにより、所得税収が大きな伸びをみせた。その結果、2014年度の税収(一般会計分)は補正予算時の見積もりよりも2兆2447億円の上振れとなり53兆9707億円であったことがわかった。3日、財務省が発表した。所得税収については、補正予算時よりも9732億円の上振れとなって16兆7902億円であった。
今回財務省が発表した歳入のうち、税収は53兆9707億円であり、バブル崩壊直後の1993年度以来21年ぶりの高水準となった。税収の内訳を見てみると、アベノミクスの追い風を受けて企業の業績が回復したことにより、企業配当や株式の売却益などが増えて所得税収は前年度よりも8.1%アップして16兆7902億円となり、01年以来となる高い水準となった。また所得税と同様に企業の業績が回復したことにより、法人税収も前年度より5.1%アップして11兆316億円であった。さらに消費税収も、訪日外国人旅行者が増加したことにより消費が好調に推移したことが寄与して16兆289億円と補正予算時よりも増加した。
消費税収については14年4月に5%から8%に引き上げられたため、13年度よりも5兆2000億円増加。さらに補正予算時よりも6899億円の上振れとなった。そのほか、所得税収については9732億円の上振れ、法人税は5186億円の上振れとなった。
税収が前年度を上回るのは5年連続のことで、13年度よりも約7兆円増えたが、このうち5兆円程度は消費税増税によるものだ。さらに補正予算時よりも2兆2447億円の上振れとなっているが、これには日本銀行の法人税納付増といった14年度限りの特殊な要因が1兆円程度含まれているため、実質は1.2兆円程度の上振れとなっている。
一方歳出は、金利が補正予算時の見込みよりも下回り、国債の利払い費が減少したことなどにより1兆4118億円が不用となった。そして歳入から歳出を差し引いた純剰余金は1兆5808億円で、統計が残っている66年度以降では過去7番目に多い金額となる。純余剰金の半分以上は国債の償還にあてられる。(編集担当:滝川幸平)
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