コニカミノルタ、マレーシア拠点で次世代型生産体制を本格稼働―ICTと自動化を融合

2015年5月7日 15:54

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マレーシアのKONICA MINOLTA BUSINESS TECHNOLOGIES (コニカミノルタの発表資料より)

マレーシアのKONICA MINOLTA BUSINESS TECHNOLOGIES (コニカミノルタの発表資料より)[写真拡大]

 コニカミノルタは7日、2014年5月にマレーシアに設立した複合機(MFP)の消耗品などを生産するKONICA MINOLTA BUSINESS TECHNOLOGIES (MALAYSIA) Sdn. Bhd(KMMY)が、次世代の革新的な生産体制づくりに向けて掲げた「デジタルマニュファクチュアリング」をコンセプトとする生産拠点として本格稼働したと発表した。

 「デジタルマニュファクチュアリング」は、コニカミノルタが考える次世代の生産体制で、ICTと自動化技術を融合させ、生産プロセスの現状、モノの動き、管理情報などを自動で把握し、現状分析から経営指標まで様々な視点で情報を活用して、効率的な生産拠点の経営を実現するもの。具体的には以下の仕組みを段階的に導入し、今後生産品目数の拡大とともに、本格運用していく。

 まず、機械や電気系統の制御、化学技術など様々な技術要素を極めて高い精度で組み上げる必要のある精密機器の組立工程において、生産ライン状態の管理と状況把握を自動で行い、人手をかけずに適切な生産条件に調整し維持する仕組み。次に、生産品を自動的に倉庫へ搬送し在庫認識するとともに、生産数・在庫数から判断した適正数量を自動で出荷するなど、ICTを通じてモノの動きを把握し、さらに統合管理し数値化することで経営指標として活用する仕組み。

 また、生産情報のリアルタイム管理を通じて、生産拠点全体の費用と売上(出荷)情報を自動で集計し、損益状況などの経営指標のオンデマンドでの「見える化」を行う仕組み。そして、部品、部材の属性情報の活用や、生産技術情報のマレーシアと他の拠点とのネットワーク共有で、バーチャル環境下でのシミュレーションや技術検討を可能にする仕組み、である。

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