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屋上にランニングコースが出現 “スポーツと健康”がテーマの地域密着型SC 大阪「もりのみやキューズモールBASE」27日開業
屋上のランニングトラックが特徴的な「もりのみやキューズモールBASE」
東急不動産と東急不動産SCマネジメントが管理・運営するモール型ショッピングセンター「もりのみやキューズモールBASE」(大阪市中央区森ノ宮)が4月27日グランドオープンする。屋上に一周300メートルのランニングトラックを設けた全国でも珍しい構造で、健康やスポーツを主なコンセプトにしている。
ランニングスポットを意識したテナント構成
「もりのみやキューズモールBASE」は日生球場の跡地を再開発した。すぐ近くには大阪城があり、お堀を中心に東京・皇居周りのようなランニングスポットになっている。屋上に設けたランニングトラック「エアトラック」は、こうした立地特性を意識した施設だ。北京オリンピックの陸上リレーの銅メダリスト、朝原宣治氏が監修した人工芝コースで、フットサルコートも2面併設されている。
延べ床面積は2万4,676平方メートルで、テナント数は49とコンパクトな規模だ。2層構造で、2階および3階に入居するフィットネスクラブ「東急オアシス」から「エアトラック」に連絡している。「東急オアシス」内には、アディダスと協業したランニングステーションを設けている。
キーテナントは1階のスポーツショップ「スーパースポーツゼビオ」で、そのほかアウトドアの「エルブレス」やロッククライミング施設の「クライミング バム」、「ドッグデプト」「ローエッジ」などのアパレルショップ、保険やクリーニングなどのサービス系テナントで構成する。2階はクリニックや薬局のほか、アパレル系では「ハニーズ」「オリヒカ」、大阪初出店の「Gap Factory Store」などが出店する。
同モールの個性的なテナントが2つある。1つ目は元アスリートが立ち上げた一般社団法人アスリートネットワークが運営する「アスリートネットワークラボ」。定期的に元アスリートがスポーツ愛好家や子供たちを対象にクリニックを開催する。2つ目は一般社団法人まちライブラリーが運営する「まちライブラリー」。一般住民が各自一冊ずつ蔵書を持ち寄って、寄付のみで図書館を作り上げる試みだ。開業前にのべ300人の地元住民とミーティングを重ねるなどし、すでに3000冊の蔵書が集まった。1万冊の収容能力があるという。
東急不動産の岡田正志取締役常務執行役員は、「物販ゾーンが全体の約半分という既存のキューズモールの中でも個性的なモール。売上水準はかなり低くなると思うので、初年度の売上目標は特に設定していない」と説明する。健康とスポーツ、地元住民の憩いの場として、切り口を替えた都市部立地のモール型ショッピングセンターという新しい試みだ。
(取材・文/樋口尚平)
※この記事はアパレルウェブより提供を受けて配信しています。
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