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平成生まれ社員の退職理由、「キャリア成長が望めない」「残業・拘束時間の長さ」がトップ2
「平成生まれの新入社員がやってくる」と浮足立ったのも、今となっては懐かしい。彼らの多くは既に新卒3年目。キャリアアップを求め、転職しているケースも目立つ。転職者向けの企業口コミサイトを手がけるVorkersが、サイトに寄せられた口コミのうち、新卒3年以内に退職した若手の「退職理由」を分析したところ、最多は「キャリア成長が望めない」(25.5%)、次いで「残業・拘束時間の長さ」(24.4%)、「仕事内容とのミスマッチ」(19.8%)、「待遇・福利厚生の悪さ」(18.5%)の順だった。
Vorkersによると、若手社員の退職理由は「現状の会社でのキャリアに対する不安」と、「より具体的なキャリア成長」という2つの方向性に分類できる。「安定はしているが、女性の成長機会がなかなか設けられていない(紙・パルプ、女性)」、「長い将来を考えると、手に職がついていなく、つぶしのきかない仕事内容に思えたため(航空・女性)」など、現状の会社では将来のキャリアが不安、といった声が目立つ一方、「一生に一度の人生であり、色々と挑戦してみたかった(官公庁、男性)」、「もともと海外で働きたいという想いがあり、そのチャンスがあったため退職を決意(レジャー、男性)」など、より具体的な成長を求める声も多かった。今の若手は、終身雇用や年功序列制に期待できず、「長い下積みよりも早く次のステップに進みたい」との思いが強いようだ。
「残業・拘束時間の長さ」への不満も目立つ。「拘束時間が長い。自分にやることがなくても、お客さんのデータ待ちで帰れない(代理店、女性)」、「残業代が出ない。仕事の拘束時間が長く転勤も多い(小売、男性)」など、業界を問わず拘束時間の長さに悩む声が多い。サービス残業が常態化しているケースも目立ち、入社3年目までの若手にとっては「キャリアへの不安」と並び、「残業の多さ」も退職理由のトップ2となっている。残業が多い割に、スキルが身についている感覚が得られない、成長も見込めないとなれば、若手が転職を考えるのも仕方ないだろう。(編集担当:北条かや)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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