アルテックとリコー、3Dプリンタで部品などを直接製造するサービスを開始

2015年4月15日 11:47

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3社によるサービス提供イメージ(写真:アルテック発表資料より)

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 アルテックは14日、リコーと業務提携し、国内では最大規模となる3Dプリンタを用いて治具や固定具を含む最終製品や部品を直接作る「Direct Digital Manufacturing(DDM)」サービスを27日から提供すると発表した。

 今回の業務提携は、機械商社として2000社以上の国内製造現場との強いコネクションをもつアルテックと、すでにDDMを自社工場で活用しているリコーのノウハウを合わせて、国内製造業における「DDM」を確立・浸透させることを目的として行われた。また、同サービスの提供には、3Dプリンタおよびアディティブ・マニュファクチャリングソリューションの世界的リーダーであるStratasys社の日本支社であるストラタシス・ジャパンも技術支援を行う。

 同サービスは、次世代のモノづくりの手法としてアルテックは国内有数の3Dプリンタの販売実績を活かし、ニーズの掘り起こしと販売を行う。ストラタシス・ジャパンは技術面をサポートする。なお、同サービスの提供にあたっては、すでにDDMを自社工場で活用しているリコーが設計/3Dデータ作成および造形サービスなどに関して協力する。

 世界の3Dプリンタ市場は、2015年度で試作品用途市場が29億ドル(約3300億円)であるのに対し、DDM用途市場は8億ドル(約920億円)とその30%に満たない規模である。しかし、2021年度にはDDM用途市場は40億ドル(約4600億円)まで伸び、対試作用途比は60%をこえると予測されている。

 今回の業務提携によるサービス開始は、この世界的な流れを受けて、日本でもDDM市場が拡大することを見込んで行われたものである。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る

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