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持続可能な社会を ソーシャルプロダクツの広がりが与える影響とは
「ソーシャルプロダクツアワード」という賞をご存知だろうか。これは環境への配慮や地域活性化など、社会貢献に根差した考えのもと作られた商品・サービスに贈られる賞だ。環境配慮や地域活性化の他、発展途上国で作られた製品を適正な価格で取引するフェアトレードや、伝統技術の保存、障がい者支援、復興支援、売上を通じた寄付などが、審査の基準とされている。また、単なる社会貢献度だけでなく、高品質であることやデザインが優れていることも審査の基準となっている。美味しさや便利さを追求しながら、生産者から消費者まで、その商品に関わったすべての人が平等に満足できるかどうかがポイントだ。
今年でソーシャルプロダクツアワードは3回目を迎え、3月に各受賞商品が発表された。今年大賞に輝いたのは、アメリカの会社・ベン&ジェリーズのアイスクリームだ。同社は、2014年をめどに、すべての原材料をフェアトレード認証品に移行。さらに、アイスクリーム製造工場で発生する廃棄物をバイオマスエネルギーに活用し、発電も行っている。企業理念自体に「最高のアイスクリームを持続可能なしくみでつくること」を掲げ、実際に行動している姿勢が評価された。
20世紀後半から続いた化石燃料による大量生産・大量消費社会、そしてそこから発展したグローバル経済は、人々を豊かにした一方で、地球の資源を短期間で消費し、深刻な環境問題や世界的な格差問題も引き起こした。これに対する危機感から、近年、『大量生産・大量消費社会』から『持続可能な社会』への転換が叫ばれている。ソーシャルプロダクツアワードは、そうした取組みをいち早く行っている企業を紹介し、世の中に広めていく社会的役割を果たしていると言えるだろう。
消費者側も、「ただ便利で安ければ良い」という価値観ではなく、その商品が適正に作られているか、その商品を使うことで社会的な付加価値があるかどうかを重視する価値観が広がりつつある。いまだ「成長」というかけ声で、経済発展が求められているが、長期的な視点で見た時、本当に必要となってくるのは「成長」よりも、そういった「持続可能かどうか」という社会や経済ではないだろうか。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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