転職成功者の平均年齢32.0歳、過去最高を更新

2015年2月4日 16:00

印刷

記事提供元:エコノミックニュース

 転職市場が活性化している。専門スキルや実績さえあれば、年齢がネックにならないケースも出てきた。インテリジェンスの調査では、2014年下期の「転職者の平均年齢」が、過去最高の32.0歳を記録している。

 調査は2007年7月~2014年12月の7年半の間に、インテリジェンスの「DODA(デューダ)転職支援サービス」を利用して転職したビジネスパーソン、約7万8000人の年齢を分析。転職に成功した人の年齢は、2008年1~6月期の29.2歳から上昇が続き、今回、過去最高の32.0歳を記録した。前回調査の2014年上期からも0.3歳アップし、「40歳以上」も増えている。

 7年前と比較すると、ミドル層の転職成功者の増加は一目瞭然だ。「35~40歳」は8%から14.8%に、「40歳以上」は2.5%から12.2%と大きく上昇している。7年半の間で、35歳以上の割合は、10.5%から27%まで増えた。特に「40歳以上」は5.4倍に伸びている。

 若手も好調だ。実数では、若手層・ミドル層とも2009年下期以降、増加傾向が続いている。年代を問わず、中途採用は活発化しているようだ。

 調査したインテリジェンスによると、新規事業立ち上げや既存事業への大型投資などが増え、スピーディーに成果を出せる人材の需要が高まっているという。「即戦力」であるミドル層に注目が集まっているのだ。ITや建築など、人材不足が著しい業界を中心に、採用条件が緩和される動きもある。従来よりも採用ターゲットが広がっていることで、「35歳以上でも転職できる」と、前向きに考える人が増えている。

 DODAの「本音の転職白書」では、今回の調査結果を受け、「今の転職市場は、応募者が『何歳か』ということではなく、『キャリアそのもの』が評価されている」と指摘。「職種特有の専門スキルはもちろんだが、自分では特別なキャリアと気づいていない、業界や職種の経験自体がキャリアとして認められることもある」という。特に、複数の職種や業界を経験している人は“キャリアの掛け算”によって、「市場価値」が上積みされることもあるといい、ミドル層のビジネスパーソンも、定期的に自分の市場価値を確認しておくのがオススメといえそうだ。(編集担当:北条かや)

■関連記事
転職者の8割、入社後に「こんなはずじゃなかった」を経験 不満の1位は?
地方創生に課題 年齢が高くなるほどUターン後の年収減額
大学新卒の3年離職が32.4% サービス業中心に高い傾向
「社員旅行」復活の兆しも、女性の7割「いらない」
中途採用、応募者の質「下がった」31%、内定辞退「増えた」29% 採用担当者は苦戦

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

関連記事