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アステラス、スギ花粉症の根本治療が期待できるワクチン開発のライセンス締結
アステラスは1月30日、アメリカのイミュノミック セラピューティクス社が開発したスギ花粉症の治療ワクチンである「JRC2-LAMP-vax」の日本における独占的な開発・商業化のライセンス契約を締結したと発表した。
「JRC2-LAMP-vax」は、イミュノミック セラピューティクス社がジョンズ・ホプキンス大学からライセンス許諾を受けて開発したスギ花粉症に対する治療ワクチンである。
現在のスギ花粉症に対する主な治療法が、対症療法であることから、症状が出るたびに治療が必要となり、長期にわたる治療で治療費や患者の負担が深刻な問題となっている。しかし、今回のワクチンは、短い治療期間中の数回の投与で、長期的な症状の改善を可能にする根本治療が目指せることが大きな特徴である。
同社の調べによると、現在の日本におけるスギ花粉症の有病率は、1998年から2008年の10年間で、16.2%から26.5%と1.64倍に増加し、4人に1人という多くの人が、その症状に悩まされているという。
同社は、今回のライセンス契約にあたって、15百万米ドルをイミュノミック セラピューティクス社に支払い、さらに開発・承認の進行状況に応じて最大で総額55百万米ドルと売上に応じた2桁台のロイヤルティを支払う可能性があるしている。
なお、同提携による業績への影響は、2014年10月31日に修正公表された2015年3月期通期業績予想に織り込まれている。また、スギ花粉症以外のアレルギー疾患を対象としたワクチン開発のライセンスについても独占的な交渉権を留保しているという。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る)
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