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兼松繊維、フェニックスインターナショナルが社名変更 ブランド事業へ本格参入
兼松繊維及びフェニックスインターナショナル、及びグループ会社KTCグループ(以下KTC)の社名変更記者会見が19日、東京・恵比寿で開かれた。2015年1月1日に、KTCは、フォワード・アパレル・カンパニー(以下FAC)に、兼松繊維株式会社はフォワード・アパレル・トレーディング株式会社、株式会社フェニックスインターナショナルはフォワード・アパレル・リミテッド株式会社へ名称を変更する。会見には、代表取締役支社長の長ヶ部良一氏、チーフ・オペレーション・オフィサーのレイモンド キャンベル氏、そしてプロデューサーとして国内向け自社ブランドを手がけるイエリデザインプロダクツ株式会社の手塚浩二氏が出席。ブランド事業への本格参入も表明した。
KTCの主要事業は、テキスタイルの輸入と、OEM、ODM業務による輸入販売で、前者でおおよそ20%、後者で80%の売上を占めるという。2015年以降は、ブランド事業に力をいれて、将来的には、30~50%程度の売り上げを占める主要事業に育てる。
ブランド事業は、インポートブランドと国内向け自社ブランドで構成する。インポートブランドは、親会社である香港の巨大グループ、フォン・グループがライセンスを所有する米スキーウエアブランド、スパイダー(SPYDER)と、豪のアスリート向けスポーツブランド、トゥータイムズユー(2XU)を展開。1月下旬には都内で展示会を行い、2月中旬にはボードカルチャー&ファッションの合同展示会インタースタイル(神奈川・横浜で開催)に出展し、お披露目をする。
国内向け自社ブランドは、メンズ1ブランド、レディース2ブランドの合計3ブランドを開発。3ブランドで初年度5億円の卸売上を目指すという。
メンズは、ファクトタムのデザイナー有働幸司氏を迎え、30~40歳代をターゲットとしたブランド「エレホン(Erewhon)」を誕生させる。レザー、デニム、ニットを主軸に、ダンディーな男性像を提案する。20歳代にモードからストリートまで経験した高感度な30~40代男性が持つ、「支出を抑えながらも感度を落としたくない」というニーズに対応。主要販路は、百貨店、セレクトショップ、専門店とし、価格はニット1万2,000~3万5,000円、ボトムス1万2,000~3万5,000円を想定している。また、自転車通勤などに対応できるような機能型スーツ「エレホン スーツ」の開発も予定しているという。
レディースは、手塚氏が率いるイエリデザインチームが手がけ、ディレクションは、エストネーションのマーチャンダイザーであった井出真理、朝岡真智子両氏が行う。
「ステイアー(StayA)byイエリデザインチーム」と「ステイシー(StayC)byイエリデザインチーム」を展開。前者はOLの通勤着、後者はラグジュアリーとファストファッションの間に位置するカジュアル服と位置づける。
「ステイアー」は、販路を郊外SC、セレクトショップ、専門店とし、ステイシーはそれらに百貨店を加えた展開を想定している。価格はステイアーが、ドレス1万1,000~2万2,000円、ブラウス9,000~1万8,000円、ニット9,000~1万8,000円、ボトムス9,000~1万8,000円。ステイシーは、ドレス1万6,000~4万8,000円、ブラウス2万3,000~6万9,000円、ニット1万2,000~3万5,000円、ボトムス1万2,000~3万5,000円を展開予定。ステイアーの方を手頃に抑える。
国内向けの自社3ブランドは、2015年秋冬メルセデスベンツ ファッションウィーク東京の終了直後である2015年3月24日から26日まで、表参道ヒルズの「SPACE0」で展示会開催を予定。期間内にはショーも行う。
兼松繊維株式会社は1999年、兼松株式会社からの分社を経て、2007年5月にフォン・グループの傘下に入った。2013年12月期のグループ連結売上458億円、従業員数は444名。今回の社名変更により、フォン・グループとの繋がりをより強め、グローバルでダイナミックな展開を目論んでいる。
(アパレルウェブ編集部)
※この記事はアパレルウェブより提供を受けて配信しています。
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