鬼怒川ゴム、新光電工、日本新薬など/本日の注目個別銘柄

2014年12月2日 16:32

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記事提供元:フィスコ


<2372> アイロムHD 2510 +500ストップ高比例配分。国産初のエイズ予防ワクチンの人への安全性を確認したと報じられている。近くフェーズ2に移る予定とされている。エイズ予防ワクチンは未だに実用化されていないが、同社では2020年の製品化を目指しているもよう。製品化に向けての前進と捉えられ、あらためて期待感が高まる格好になっている。なお、本日はカイオム<4583>もエボラウイルスの抗体を特定との報道から買い気配、バイオ関連が総じて買い優勢となっている。

<4507> 塩野義製薬 3190 +140買い先行。リキャップCBの実施を発表、評価材料視される展開に。CB200億円を発行する一方で、300億円を上限とする自己株式の取得を発表、本日の立会外取引で67億円規模を取得している。ROE改善や株主価値の向上策として捉える動きが優勢になっている。なお、CB転換価額は4180円、前日終値比でのアップ率は37.05%となっている。

<4044> セントラル硝子 421 +20買い先行。東海東京では投資判断を新規に「1」、目標株価を470円としている。欧米の事業買収などによって自動車用ガラスの成長性が見えてきたこと、自動車用リチウムイオン電池向け電解液事業が成長ステージに入ってきたことなどを評価へ。業績は上半期をボトムに回復に転じ、通期営業利益は会社計画90億円を上回る102億円と予想、来期も2ケタの増益を想定しているようだ。

<6967> 新光電工 817 +33強い動き目立つ。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を「アンダーウェイト」から「イコールウィト」に格上げ、目標株価も650円から800円に引き上げている。円/ドルレートの変動による営業利益変化率は、電子部品セクター内で最も大きいと指摘している。来期営業利益は64億円から108億円に上方修正、市場は円安の影響を軽視しすぎていると判断のようだ。

<1822> 大豊建設 519 +33買い優勢。いちよしでは、今期以降の業績予想を上方修正している。今期営業利益は会社計画の21億円に対して32億円を予想、来期も従来の30億円から40億円へと増額修正。下期以降の完成工事総利益率も高水準を維持する見通しと。今後も、リニア中央新幹線の建設工事、東京都による豪雨対策事業など、大深度地下工事における活躍が期待されると指摘。

<2593> 伊藤園 2167 -56軟調。前日に上半期の決算を発表、営業利益は81.9億円で前年同期比43.4%減益となり、従来予想の92億円を下振れる着地となっている。通期予想は従来予想の230億円から120億円にまで下方修正。全国的な天候不順の影響、円安による原材料費の高騰などが下振れの背景に。下振れ懸念は強かったほか、前日には業績観測報道も伝わっていたが、下方修正値は市場予想を50億円程度下振れており、あらためての売り材料にもつながる形へ。

<4516> 日本新薬 3850 +345大幅高。本日、肺高血圧治療薬セレキシパグの導出先であるアクテリオン社が、欧州において販売承認の申請を行ったと発表している。期待製品の承認申請を受けて、あらためて先行き期待が高まる状況にもなっているようだ。先にシティでは、2014年内から2015年初にかけて欧米で申請されると予想、19.3期の海外売上予想を1800億円と予想していた。

<5196> 鬼怒川ゴム 516 +33賑わう。特に目立った材料は観測されていないが、本日から日銀では、JPX日経インデックス400連動のETF買い入れを実施すると発表しており、需給思惑などが先行する状況となっているもよう。同社はJPX日経400採用銘柄の中でも、時価総額の大きさは最低水準にあり、相対的なインパクトが強いといった期待感につながってもいるようだ。

<7956> ピジョン 7010 -450さえない。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は97.1億円で前年同期比15.4%増益となり、通期予想は従来の116億円から121億円に上方修正している。北米や欧州での販売好調、生産子会社の稼働向上などが業績上振れの背景。年間配当金も従来予想の90円から97円に引き上げている。ただ、上半期の営業増益率24.3%増に対して、8-10月は同3.4%増にとどまっており、市場の期待感はもう一段高い水準にあったようだ。目先の出尽くし感が先行する格好にも。

<6762> TDK 7540 +340しっかり。モルガン・スタンレー(MS)では目標株価を6400円から8100円に引き上げ、野村でも7300円から9000円に引き上げと、目標株価引き上げの動きが複数で観測されている。野村では、為替前提の変更、車載向けの受動部品拡大期待HDDヘッドの需要見通し引き上げなどで業績予想を上方修正。営業利益は今期が680億円、来期が920億円に引き上げている。また、MSでは電子部品各社の目標株価を引き上げており、同社のほかでも、電子部品の一角で強い動きが目立っている。《FA》

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