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日立造船、太陽熱発電プラント用集光・集熱装置を初受注
日立造船は16日、太陽熱発電プラントで使われる超低設置フレンネル式太陽光集光装置(HSLPF)を、三菱日立パワーシステム(横浜市)から受注したと発表した。同装置の受注は初めてである。
受注したのは、太陽熱発電の集光・集熱技術となるもので、三菱日立パワーシステムが環境省より受託した、平成26年度CO2削減対策技術開発・実証事業で、同技術の検証が行われる。三菱日立パワーシステムは、同社横浜工場で、低温型フレンネル蒸発器と小型タワー過熱器を組み合わせた集光・集熱システム全体を検証するが、今回の受注は、同システムのうち、蒸発器部分におけるHSLPFと、集熱装置の製造である。装置の納入は2015年3月の予定である。
太陽熱発電では、太陽光を集める反射鏡の種類によって、いくつかの方式があり、従来のフレンネル式は、平面あるいは固定曲面形状の反射鏡を用いる。しかし、HSLPFは太陽の位置に応じて適切に集光できるよう、角度と曲面の制御可能な反射鏡を用いた。そのため、集光倍率が大幅に向上したほか、集熱管設置の高さを低く抑えたため、耐風強度やメンテナンス性をさらに高めることができた。
日立造船は2013年3月より、サウジアラビアでHSLPFの実証実験を行っており、基本性能を満たす実験結果を得られたとしている。HSLPFは太陽熱発電プラントの集熱部分として使用されるほか、海水淡水化プラントや火力発電所への熱供給を行うことも可能であり、化石燃料の使用低減に貢献できるとされている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)
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