医師の3割「我が子も医者になってほしい」、大変だが「他の職業より良いかも」

2014年9月7日 19:17

印刷

記事提供元:エコノミックニュース

 医師の子供は医師になりやすい、と言われるが、実際の医師たちは、子供の将来にどれくらい期待しているのか。医師専門サイトを運営する株式会社メドピアが、自社サイトに登録する医師約4000名にアンケートを取ったところ、「どちらかというと医師になって欲しい」(23.4%)「強く医師になって欲しい」(5.7%)と、合わせて29.1%が「子供に医師を目指して欲しい」と考えていることが分かった。最多は「どちらでもよい(本人次第)」で63.6%。「進路の強要はしたくない」という意見が多いが、医師ならではの良さを強調する声も目立つ。

 調査は今年7月、メドピアが運営する医師専用サイト内の調査フォームで実施。3894件の回答があった。6割を占めた「どちらでもよい」の中には、「ちゃんと飯が食えるようになってさえくれれば、仕事は、やりたいことをやったらよいと思います(40代)」など、子供の意思に任せたいとの声が多い。ただ、「女の子ならなっておいて損はないかなと思います。企業で同じ所得を稼ごうと思うと女の子は大変かもしれません(50代)」など、資格の安定性をメリットに挙げる人もいた。

 「医師になって欲しい」と答えた3割の中には、「自分の働きぶりをみて『医師になりたい』と言ってくれたら嬉しい」、「自分自身が父親をみて医師になりたいと思い、日々医師になって良かったと感じているから(ともに40代)」と、家庭環境の中で、自然に将来を意識して欲しいと望む声が多いようだ。「なんだかんだで、まだ職業としては良い点があると思うので、就職活動で苦しむよりいいのでは?(40代)」という意見もあった。

 もちろん、「家業を継いでもらわなければ(50代)」などの事情もあるが、「無理やり医師を継がせようとして崩壊した家族を何件も見る。子供の意志に任せる(60代)」という人もいる。進路を押しつけるのは好まない医師が多いようだ。「子供の人生はあくまで子供が決めること。医者は安定した職だとは思うが、一方でやはり大変(30代)」。どんな職業にも一長一短はある。親としては、医療業界を含め、できるだけ多くの選択肢を用意してあげたいということだろう。(編集担当:北条かや)

■関連記事
子ども貧困率削減 数値目標なく本気度見えない
子どもの貧困率改善には教育が必要なのに政府教育支出は国際平均以下
生前贈与マネーを取り込め! 相続増税で関心高まる生前贈与
子供の貧困率の悪化を前に
土曜授業実施校増加で詰め込みに逆行? 新たな教育へと舵取り課題

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

関連記事