三菱重工、冷熱事業強化へ国内グループ2社を10月に統合

2014年7月18日 18:09

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三菱重工冷熱の空冷ヒートポンプモジュールチラー「Voxcel」

三菱重工冷熱の空冷ヒートポンプモジュールチラー「Voxcel」[写真拡大]

  • クサカベのFF式温風暖房機

 三菱重工は18日、国内冷熱事業の強化を図るため、グループ企業の三菱重工冷熱(重工冷熱)と、暖房機を手がけるクサカベの2社を10月1日付で統合すると発表した。両社はいずれも三菱重工の100%子会社で、統合により、両社の販売網を共通化して営業力を高めるねらいである。

 重工冷熱は、家庭用エアコンや業務用エアコンなどの空調機や、暖房機、冷凍・冷蔵製品、大型冷凍機および周辺機器の販売・据付・サービスを展開している。一方クサカベは、暖房機の製造・販売・据付・サービスを手がけており、とくに、学校などの官公需に加え、工場などの民需でも販売実績をあげている。統合による新会社は、資本金4億円で、重工冷熱を存続会社として、同じ会社名で発足する。

 三菱重工は、昨年10月、空調機と大型冷凍機の販売会社2社を統合して重工冷熱を発足させた。営業・サービス機能の強化を図るとともに、市場が拡大しているヒートポンプやチラー(液温を管理・循環させることで各種機器の温度を一定に保つ装置)などの中間領域の商品についても、一体営業や保守サービスを含めたソリューションビジネスの拡充などに取り組んできた。

 今回、クサカベとの統合により、重工冷熱は暖房機事業の強化にも取り組む。昨年の統合で広がった販売網を活用する一方、官公需ルートでもヒートポンプやチラーなどの販路を積極的に拡大し、統合の相乗効果を最大限に発揮したいとしている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る

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