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協和発酵キリン、英製薬会社を400億円で買収
医療用医薬品事業やバイオテクノロジー事業を手がける、製薬会社中堅の協和発酵キリン<4151>は11日、英国の製薬会社アルキメデス・ファーマを2億3000万ポンド(約400億円)で買収するとの発表を行った。買収は同社の英子会社である「ProStrakan(プロストラカン)」を通じて行われる。協和発酵キリンはプロストラカンの主力領域である癌の医療用医薬品の販売事業などを強化するため、英国で疼痛や癌などの領域において医療用医薬品を開発販売している「Archimedes Pharma(アルキメデス・ファーマ)」の株式すべてを取得することで合意。年内にも手続きは完了する予定。
協和発酵キリンの英子会社であるプロストラカンが、デンマークの製薬会社ノボノルディスク傘下の投資会社によりアルキメデス・ファーマの株式を買い取り、完全子会社化する。アルキメデス・ファーマがヨーロッパに持つ販売ルートを活用し、自社の医療用医薬品の販売を拡大させる。
今回買収が発表されたアルキメデス・ファーマは、2004年にベンチャーとして設立され、10年に癌に伴う突発性の痛みを和らげるための点鼻薬を開発・発売した。それ以外にも、14種類の医薬品を他社よりライセンス導入し販売しており、13年12月期の連結売上高は4100万ポンド(約70億円)で、14年6月末の時点での社員数は161人。英国だけでなく、フランスやドイツ、スペインなどでも医薬品の販売を行っている。
協和発酵キリンは今回の買収により、アメリカやヨーロッパで開発中の血液癌治療薬「モガムリズマブ(一般名)」の販売ルートを確保したい考えだ。さらにはアルキメデス・ファーマが手がける点鼻薬についても今後さらに成長が見込めるとの判断から、買収を決定した。
協和発酵キリンはアルキメデス・ファーマ以外にも、11年に癌の薬を持つ英製薬会社を約400億円で買収していて、今回の買収によりさらにヨーロッパでの販売を強化させたい考えだ。
協和発酵キリンは今回の買収について、「今回の買収は、当社が中期計画で掲げているスペシャリティファーマへの挑戦を大きく前進させるものであると同時に、プロストラカン社に多くの戦略的メリットをもたらすものであると確認しております」と述べている。(編集担当:滝川幸平)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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