体に付着した化学物質を静電気でイオン化し、質量分析計で検出する方法が開発される

2014年7月12日 21:12

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記事提供元:スラド

静電気発生装置(バンデグラフ)を質量分析計と組み合わせることで、生きている人間の体表に付着した化学物質を直接検出する方法が開発されたそうだ(論文アブストラクトScienceの記事本家/.)。

質量分析計では試料をイオン化して分析するが、生きている人間の体から化学物質を検出するには、イオン化に必要なエネルギーを安全に印加できるかどうかが課題となっていた。今回開発された方法では、被験者がバンデグラフの金属球に2秒ほど触れることで40万ボルトの静電気が体にたまり、体表に付着した物質が安全にイオン化されるという。あとは金属球に触れたまま、もう一方の手を質量分析計の試料導入部の前に置くことで分析が可能になる。実験では爆発物や可燃溶剤、コカイン、アセトアミノフェンなどを正確に検出できたそうだ。分析は数秒で終わり、呼気に含まれる化学物質の検出も可能だという。

この方法を使用するには、質量分析計を高電圧に耐えるように改良し、耐久性を上げる必要がある。空港のセキュリティーチェックポイントなどで使用すれば検査の迅速化が期待できるが、空港でのバンデグラフ使用を当局が認める可能性は低いとみられる。 スラッシュドットのコメントを読む | サイエンスセクション | テクノロジー | 変なモノ | サイエンス

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