タイ子会社の社名変更と熱可塑性エラストマー製造設備導入を発表 三菱化学

2014年7月9日 18:35

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三菱化学パフォーマンスポリマーズ(タイランド)社

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 三菱化学は9日、タイ子会社の社名変更と、子会社における熱可塑性エラストマーの新規設備の導入を発表した。熱可塑性エラストマーは、ゴムとプラスチックの特性を併せ持つ素材で、新設備の稼働は2015年度第2四半期を予定している。

 社名変更する子会社は、三菱化学の機能性樹脂事業におけるタイの拠点で、サンプレーン(タイランド)社。資本金176万バーツ(約5億6,000万円)で同社100%出資。新社名は「三菱化学パフォーマンスポリマーズ(タイランド)社」となる。

 サンプレーン(タイランド)社は、塩ビコンパウンド(複合樹脂)の商標である「サンプレーン」を社名として使用し、主に、自動車の内外装部品や電線被覆用の樹脂コンパウンドを製造、供給している。今回、社名に「三菱化学」を冠することで、同国におけるブランドイメージの向上を期待できるほか、機能性樹脂事業における三菱化学の拠点であることを明示できると判断した。

 熱可塑性エラストマーの新規設備の導入は、東南アジア市場における自動車、建材分野などにおける機能性樹脂製品の需要増に対応するためで、バンコク近郊にあるアマタナコン工場を拡張する。

 三菱化学の機能性樹脂事業は、これまで積極的なM&A(企業の合併・買収)を進め、欧州、北米などで事業を拡大している。同事業のネットワークは13カ国、18拠点を数えるが、そのうち、三菱冠称の会社はアメリカ、ブラジル、オランダ、中国に続き、今回のタイで5社目となる。三菱化学は、タイの子会社を東南アジアにおける主要製造拠点と位置付け、グローバル展開をさらに加速していきたいとしている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る

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