古河電工、日本精工、DeNAなど/本日の注目個別銘柄

2014年5月12日 16:54

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記事提供元:フィスコ


<2432> DeNA 1302 -333大幅安スタート。年初来安値を大きく更新している。先週末に決算を発表、前期営業利益実績は532億円で前期比31%減益、第3四半期決算時に示した水準での着地となった。一方、今第1四半期は65億円の見通しとしている。これは、前四半期比で33%の大幅減益であり、100億円レベルの市場予想を大きく下回る状況に。4月の国内コイン消費の落ち込み幅が拡大しているもよう。期待値は低かったといえ、足元では底打ち期待も幾分盛り上がっていたため、失望売りが優勢になっている。メリルリンチ(ML)、JPモルガン(JPM)など投資判断格下げの動きが相次ぐ。

<5801> 古河電工 214 -20売り先行。先週末に発表した決算内容が嫌気されている。前期営業利益は255億円で前期比43%増益、従来計画線上での着地となった。一方、今期は225億円で同12%減益の見通し、市場予想は260億円程度であったと見られる。雪害による金属事業の赤字幅拡大に加えて、構造改革に伴っての増益効果が期待値に達していない状況のようだ。同様に市場想定を下回る住友電工<5802>なども売り優勢の展開に。

<6471> 日本精工 1145 +101大幅高。先週末に発表の決算を好感する動きに。前期営業利益は680億円で前期比2.1倍、今期は750億円で同10%増益の見通しとしている。今期見通しは、先の観測報道の水準である730億円、市場コンセンサスの740億円を上回る状況となっている。高採算の産業機械軸受の大幅増益などが牽引役のようだ。もう一段の業績上振れ余地は大きいとの見方にも。ゴールドマン・サックス(GS)では目標株価を1400円から1520円に引き上げのようだ。

<7999> MUTOHHD 455 +23急伸。先週末に業績予想の上方修正を発表、営業利益は10億円から16.3億円に、最終利益は7億円から24.3億円に上方修正している。期末配当金も3円から5円に引き上げへ。第3四半期までの進捗から上振れは想定されていたが、修正幅は想定以上といった見方にも。国内における3Dプリンタ販売の継続的な拡大などが業績上振れの背景に。また、繰延税金資産を特別利益に計上している。

<4680> ラウンドワン 604 -114急落。先週末に発表した決算内容が嫌気されている。前期営業利益実績は101億円で前期比12.8%減益、最終損益は197億円の赤字となった。従来計画をやや下振れる着地となっている。また、今期営業利益は100億円で同1%の減益見通し、市場予想を30億円以上下回る水準に。既存店増収率の前提を横ばいとしていることが市場予想比での下振れの背景。<6479> ミネベア 919 +66買い優勢。先週末に発表した決算を好感する動きになっている。実績営業利益は322億円で前期比3.2倍、従来予想の300億円を上回った。一方、今期は365億円で同13%増益の見通し、市場コンセンサスは380億円超のレベルであるが、会社計画は保守的との見方に。野村では投資判断「バイ」継続で、目標株価を970円から1130円に引き上げている。中国スマホの薄型化に伴うバックライトの受注急増を評価のようだ。

<4642> オリ設計 304 +80ストップ高。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は3.8億円で前年同期比2.3倍となり、通期予想の1.8億円、同11%減益見通しを大幅に超過する状況となっている。第1四半期は繁忙期であるものの、受注高も同92%増と大幅に拡大しており、据え置かれた通期予想は大幅に上回るとの期待感が先行へ。

<4902> コニカミノルタ 842 -104下げ目立つ。前期営業利益は581億円で前期比43%増益、従来計画線上での着地となった。一方、今期は620億円で同7%増益にとどまる見通し、市場予想は700億円レベルであり、大幅な未達となる格好へ。先行投資負担増が市場予想比下振れの主因だが、TACフィルムの減速も響く格好のようだ。想定以上の収益成長鈍化を受けて、失望売りなどが集まる状況となっている。

<5105> 東洋ゴム 867 +88買い優勢。先週末に第1四半期決算を発表、上半期業績予想を大幅に上方修正しており、プラス材料視される格好に。実績営業利益は111億円で前年同期比87%増益、上半期予想は180億円から230億円にまで上方修正している。タイヤ販売の構成良化、原材料価格の下落などが収益上振れの要因に。ブリヂストン<5108>や横浜ゴム<5101>との比較で増益率が高く、業績上方修正を発表していることが相対的な買い材料につながっている。

<7915> 日本写真印刷 1393 +106大幅高。前週末に決算を発表、今期の大幅増益見通しが好感される展開になっている。前期営業利益は19億円で従来予想の10億円を上振れる着地、前期比では87億円の収益改善となった。今期は50億円で同2.6倍の予想、市場コンセンサス70億円レベルを下回る水準であるが、保守的な印象といった見方も強く、大幅回復計画を受けてひとまずは安心感が強まる状況となっているようだ。また、前期は3期ぶりの復配となっている。

<5196> 鬼怒川ゴム 463 +25上げ幅広げる。先週末に決算を発表、今期の好業績見通しを受けて、株価水準の割安感などが台頭する状況にもなっている。前期の営業14%増益に続いて、今期も18%の増益見通し、EPSは74.4円の予想。前日終値を基準とするとPERは5倍台の水準となる。水準訂正への期待感が優勢となる格好にも。

<6588> 東芝テック 663 +45上げ目立つ。クレディ・スイス(CS)では投資判断「アウトパフォーム」継続で、目標株価を710円から770円に引き上げている。堅調なファンダメンタルズに加え、今期の税率前提は保守的でさらなる増配も期待できるとの評価。今期純利益は会社計画120億円、市場コンセンサス140億円強に対して、163億円を予想している。《FA》

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