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センコー、タイでASEAN諸国の物流基盤を構築
センコー<9069>は2日、タイに物流センターを2か所建設すると発表した。15年4月開始を目標に、輸出入の貨物を扱う物流センターをタイで最大の港であるレムチャバン港において建設に着手し、内陸部のアユタヤ市内に16年4月に稼働予定の物流センターの建設用地を購入した。
センコーは陸上、海上、航空など多くのシステムで、多様なニーズに合わせた物流サービスを提供しているが通関業務も含めた国際物流も対応しており、アメリカや韓国、中国、カザフスタンなどに事務所や子会社を幅広く展開している。海外での物流強化のため12年10月に中国に大型物流センター、13年1月カザフスタンにコンビニ向け物流センター、14年3月には韓国にも建設するなど物流センターや拠点の展開に力を入れている。
今回建設するタイでも06年7月に通関業務や工場内物流、国内での輸送や輸出がメインの「Senko(Thailand)Co.,Ltd.」13年4月から豊田通商タイランドと合弁で日系自動車メーカー向けに部品の調達輸送を行なう「Senko logistics(Thailand)Co.,Ltd.」が既に稼働している。
15年までにアセアンの10か国で「アセアン経済共同体」の創設が予定されており、貿易の円滑化や広域的なインフラ整備など、経済面で質の高い統合を目指している。6億人以上の人口を抱え、他国の企業の生産拠点や消費市場として成長も著しい。情勢の混乱や洪水にもかかわらず、やはりタイは日系企業の数も日本との貿易額もアセアン諸国では多く、タイ国内の最大の国際貿易港であるレムチャバン港の輸出入物流センターと、周辺諸国へアクセスも良いアユタヤでの物流センターの建設は利便性も良いと思われる。
タイだけではなく、インドネシアや他のアセアン諸国も経済成長が見込まれており、経済共同体の創設によって、国際分業と生産ネットワークが構築されれば物流の需要はさらに高まると考えられ、大きな市場となるだろう。
現在、タイでは現地資本や外国資本による量販、小売企業の進出が盛んだが物流の面で課題を抱えており、センコーは現在まで培ってきた量販、小売向けの物流ノウハウを展開するための物流センターを、アユタヤに建設を予定しているとのことである。(編集担当:高井ゆう子)
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