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武田薬品がパーキンソン病の新治療薬の製造販売申請へ 欧州のメジャー薬の日本での発売目指す
公益財団法人 難病情報センターによるとパーキンソン病とは、安静時のふるえ、筋強剛(筋固縮)、動作緩慢、姿勢反射障害という四大症状の難病である。50歳後半から60歳代が発症のピークで、国内外の有名人でも患者が多い。全世界で推定400万人、日本では約15~18万人がこの病気に苦しんでいるという。
脳内のドーパミンという神経伝達物質が減少することが原因だが、なぜドーパミンが減少するのかは分かっていない。最近では新しい治療法が次々と開発されている。しかし、恐ろしい難病であることには変わりはない。
武田薬品工業<4502>は28日、イスラエルのTeva Pharmaceutical Industries Ltd.(テバ社)とテバ社が保有するパーキンソン病治療薬ラサジリンの日本における製品化に関する契約を締結したと発表した。
テバ社により開発されたラサジリンは、欧州や米国をはじめとする世界40ヵ国以上で販売されているパーキンソン病治療薬。テバ社により2005年にイスラエルと欧州で最初の承認を得ており、日本においては、製造販売承認取得に向けて、現在、同社による開発が進められている。この契約に基づき、武田薬品は、日本における開発および製造販売承認申請を行う。
ラサジリンは、ドーパミンの分解酵素であるモノアミン酸化酵素B(MAO-B)の働きを阻害することによって、脳内のドーパミン濃度を高め、本疾患に特徴的な運動症状などを改善する薬剤。テバ社と武田薬品は、昨年、テバ社の多発性硬化症治療薬グラチラマー酢酸塩(一般名)に関して提携をした。今回の契約は、治療の選択肢が限られているパーキンソン病へのアンメットニーズが高いことから、両社が中枢神経系疾患領域においてさらなる提携を結ぶことにしたもの。
Teva Pharmaceutical Industriesは、グローバル製薬企業のひとつ。ジェネリック医薬品の他、革新的なスペシャリティ医薬品ならびに原薬(API)の開発、生産、販売を手掛けている。本社をイスラエルに置き、製品数1000、販売国数60を誇る世界最大のジェネリック医薬品企業である。事業領域は、中枢神経系、オンコロジー、痛み、呼吸器系、婦人科系に絞られ、バイオ医薬品も手掛けている。2013年の売上は203億米ドルだった。(編集担当:慶尾六郎)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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