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住友商事が石油化学製品で中国に進出
近年、中国は自動車生産・販売はともに高水準の伸びを示している。このような中国全土に広がるモータリゼーション化の波は、プラスチック市場をも拡大させている。今回、住友商事<8053>が、スペインの大手石油化学会社であるCEPSA Quimicaが中国で展開する予定のプラスチックの原料となる石油化学品製造事業へ参画する。
この事業は、自動車部品、電気部品などのプラスチック原料であるフェノールを年産25万トン、アセトンを年産15万トン、およびキュメンを年産36万トン製造する計画だ。
フェノールはフェノール樹脂に代表されるプラスチックの他、医薬品や染料など各種化学品の原料として広く用いられている。また、セトンは有機溶剤だけでなく、医薬品、アクリル樹脂等の原料として広く用いられている。キュメンとはフェノール、アセトンの原料である。既に上海市南西部の石油化学工業区内に石油化学品製造工場の建設を進めており、2014年後半には操業を開始し、14年末には本格稼働する予定である。
今後、住友商事およびCEPSA Quimicaが共同出資予定のCEPSA Quimica Chinaを通じ、CEPSA CHEMICAL SHANGHAIが現地で事業を推進する予定。
住友商事は、CEPSAグループと約25年間の取引関係があり、この中国での合弁事業を機会に、更なる取引拡大を計画しているという。CEPSA Quimicaにとっては、この事業が初めてのアジア進出となる。
CEPSA Quimicaの製造技術力と、住友商事の中国での事業経営ノウハウとマーケティング力を組み合わせることで、中国における石油化学品の製造・販売基盤を確立していく方針だ。
CEPSA QuimicaはCompania Espanola de Petroleos100%子会社で、資本金は7400万ユーロ、石油化学事業を専門とするスペインの企業。CEPSA Quimica Chinaは出資比率はCEPSA Quimicaが75%、住友商事が25%で、所在地はスペイン。CEPSA CHEMICAL SHANGHAIはCEPSA Quimicaが100%出資の子会社。中国上海市に所在する。
住友商事は本年2月にもと東京ガスと共同で、米国メリーランド州コーブポイントLNGプロジェクトにおける天然ガス液化加工委託および液化天然ガス販売を発表した。(編集担当:慶尾六郎)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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