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アパレル販売員、やりがいあれど「給与に満足」1割
90年代後半に、渋谷109を中心として巻き起こった「カリスマ店員」ブーム。おしゃれなアパレル販売員が若い女性のファッションリーダーとなり、人気を博した。だが、多くの「販売員」たちの苦労は大きい。
アパレル・美容関係の人材紹介を手がける株式会社ルミネクスの調査では、若いアパレル販売員のうち、給与に満足しているのはわずか1割。多くは将来や賃金に不安を抱えていることが分かった。
調査は今年2月、アパレル販売の経験をもつ若い女性480名を対象に実施。回答者の平均年齢は22.7歳、販売員歴は平均1年8ヶ月だった。入社の経緯は、最多が「アルバイト入社」(77%)、次いで「中途入社」(17.5%)、「新卒入社」(5.4%)となっている。
販売員の給与は、仕事量に比して決して多いとはいえないようだ。19歳未満から26歳までの平均月収は15万円台。彼女たちに「理想の給与」も回答してもらったところ、「現在の給与」とのギャップは7万5800円に上った。22歳なら月収22万円が「理想」のようだ。
こうした実情からか、現在の給与に「満足」と回答したのは全体の11%。一方で「普通」は52.7%おり、「不満」は36.3%と、意外にも少ないように感じる。彼女たちは仕事を通じて「お客様に喜んで頂けたことが嬉しかった」(46%)、「美意識高くキレイでいられる」(18%)などと考えていることから、仕事にやりがいを感じていることも伺える。
一方、働く上での不安要素で最も多かったのは「給料」(29%)、次いで「将来」(23%)、「人間関係」(16%)、「労働時間」(11%)、年齢(10%)などとなった。「特になし」も11%いる。
厚労省の「平成24年雇用動向調査結果の概況」によると、アパレル販売員など「卸売業・小売業」の離職率は14%。「宿泊業・飲食サービス業」の27%と比べれば少なく、「医療・福祉」の13.9%とほぼ同率だった。(編集担当:北条かや)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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