【相場熟者が答える投資相談】日本碍子は上値限界でしょうか

2014年3月22日 18:02

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■日本碍子を1400円で1000株持っています。上値限界でしょうか(岐阜県・U)

  【問い】 日本碍子 <5333> を1400円で1000株持っています。もう上がらないような気がしていますので、売ろうか迷っています。よろしくお願いします。

■目先は達成感あるが、中期有望

  【答え】 3月20日(木)は、43円安(-2.11%)の1997円と続落しています。49円安の1991円と下げています。

  同社が1月31日に2014年3月期業績予想の上方修正を発表し、大幅増益となる見通しやナトリウム硫黄(NAS)電池が、発送電の分離や自然エネルギーの拡大など電力システムが変わっていくなかにおいて、需要が拡大するとの期待感などを背景に、3月7日に昨年来の高値2230円と買われていましたが、3月17日に配当予想の増額発表も反応は限定的で25日移動平均線が上値を抑えたことで、外部環境の先行き不透明感から配当を取らずに利益確定売りを優先する動きが出たようです。

  2014年3月期業績予想は、セラミックス事業で、為替の円安に加えて、中国のトラック向け新規規制の適用や好調な欧州高級車販売、米国の中型トラック販売増などにより自動車関連の需要が増加。エレクトロニクス事業において、半導体設備投資の回復で半導体製造装置用セラミックス製品の需要の増加も寄与し、売上高3050億円(前期比20.7%増)、営業利益420億円(同2.0倍)、経常利益450億円(同2.0倍)、純利益270億円(同2.4倍)と大幅増益を見込みます。 年間配当予想は22円(同2円増)を予定しています。

  株価は、4年ぶりに2000円大台を回復し、3月7日に昨年来の高値2230円と買われ、2000円リーマンショックの翌年の09年8月高値2340円にほぼ到達、日経平均株価が冴えない中、225採用銘柄の出遅れ銘柄的な存在として上昇していたこともあり、目標達成感が出た可能性があります。15年3月期もセラミック事業が自動車向け中心に好調持続で増収増益が観測されていますが、目先日柄調整に入り高値モミ合いが予想されます。会社側から15年3月期業績見通しが明らかになるまで大きく動く可能性も低いと思われますが、中期的には有望と思われます。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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