ヤマハ発動機、JR東海、東レなど/本日の注目個別銘柄

2014年2月18日 16:16

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記事提供元:フィスコ


<6723> ルネサスエレクトロニクス 630 +50買い先行。回路線幅が世界最短の自動車用制御半導体を年内にも量産すると報じられている。情報処理能力は従来の5倍であるほか、さらに能力の高い製品の開発にもメドをつけたとされている。再建への突破口として、こうした車載向け製品への経営資源集中策を評価する流れとなっている。

<7272> ヤマハ発動機 1483 +94買い優勢。シティでは目標株価を1640円から1900円に引き上げ、自動車セクターのトップピックの一つとして位置づけている。先進国では昨年投入の新商品が今期本格的に収益寄与、新興国では今年後半に投入予定の新型プラットフォームでのコスト削減効果が寄与と、いずれの市場でも独自のカタリストを持っており、今後評価されやすいと考えているようだ。

<9022> JR東海 11675 +575買い先行。メリルリンチ(ML)では投資判断を「アンダーパフォーム」から「買い」に、一気に2段階格上げしている。目標株価も10600円から14500円に引き上げへ。20年3月期までの新幹線による利益伸長を予想としている。来期営業利益も、会社計画、市場コンセンサスを上振れる業績を見込んでいるようだ。また、「中央新幹線」は自己負担によって事業完遂できるとも判断へ。

<8848> レオパレス21 541 +24買い優勢。シティでは投資判断を新規に「1」、目標株価を730円としている。入居率改善や家賃適正化交渉、過年度の空室損失引当金戻入、請負の受注水準正常化や安定した採算性などを背景に、営業利益は今後3年間で前期実績の3.3倍に拡大すると見込んでいるようだ。高い増益率を伴う利益成長という復活劇第2章に入った可能性が高いと判断。

<8214> AOKIHD 1500 -78下落率トップ。公募による自己株式の処分、及びオーバーアロットメントによる売出を発表している。売出株式数は最大で805万株、自己株式を除く発行済み株式数の9.7%の水準となる。売出価格決定日は2月25日以降、受渡期日は3月5日以降となり、当面の需給懸念の高まりを想定する動きが先行へ。

<9766> コナミ 2436 +164買い優勢。東海東京では投資判断を「2」から「1」に格上げ、目標株価は3100円としている。業績予想の下方修正で目先の悪材料は出尽くし、一方で、来期は業績急回復が期待できるとの見方に。「メタルギアソリッドV」の発売は来期と予想、販売本数は800 万本を見込んでおり、来期営業利益は405億円、今期予想比3.2倍を予想しているようだ。

<6963> ローム 5260 +250続伸。前日にはJPモルガン(JPM)が投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価を3800円から6200円に引き上げており、見直しの動きにつながっている。実質的なトップライン成長は第2四半期に10四半期振りプラス転換、第3四半期も引き続き改善を示している。限界利益率70%を有する収益構造から、売上がいったんプラス成長に転じれば、利益の戻りも早くなると判断している。

<3632> グリー 1098 +38反発。先週末の決算発表を受けて、昨日は目先の戻り売りが優勢となったものの、業績の底打ち期待は高まる方向になっており、本日は再度買い戻しの動きが優勢となる。「モンスターハンターロアオブ カード」、「パックマンモンスターズ」など、新ゲームに対する期待感なども高まる方向のようだ。

<5108> ブリヂストン 3801 +122続伸。地合いの改善を受けて、国際優良株の一角としてしっかりの動き。また、本日決算発表を控えており、直近での東洋ゴム<5105>の大幅上方修正、大雪によるスノータイヤの需要拡大思惑などを背景に好決算も期待されるところか。前通期の営業利益は4000億円を予想、市場コンセンサスは4400億円程度が見込まれているもよう。なお、業績予想は保守的な傾向があるなど、ガイダンスリスクは意識される状況である。

<3402> 東レ 709 +9小動き。次期中期経営計画を発表、3年間で炭素繊維と繊維事業に計1300億円を投資、最終年度の営業利益1800億円を目指すなどとしている。市場コンセンサスを上回る水準ではあるが、情報通信分野を筆頭にややチャレンジングな計画との見方が多いようだ。コア事業への集中投資に対する評価は高まる方向だが、適正バリュエーションを引き上げるような動きにまではつながっていない。《FA》

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