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トヨタ、シャープ、神戸製鋼所など/本日の注目個別銘柄
<7203> トヨタ 5830 +330買い先行。前日に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業利益実績は6005億円で前年同期比4.8倍となった。市場コンセンサスは約6000億円であり、ほぼ市場の想定線となった格好。通期予想も2兆2000億円から2兆4000億円に上方修正しているが、コンセンサスは2兆5000億円弱の水準であり、インパクトは限定的な決算と捉えられる。ただ、足元の株価下落ピッチが大きかったなか、本日は外部環境の改善もあり、短期的なリバウンドのきっかけ材料につながる格好へ。
<6752> パナソニック 1262 +201買い気配から大幅高。全体相場の地合い改善に加えて、前日に発表した決算がポジティブなインパクトにもつながっている。10-12月期営業利益実績は1166億円、前年同期比3.4倍となり、750億円前後の市場コンセンサスは大幅に上回った。通期予想は2700億円を継続しているが、進捗率は97%に達しており、上振れの可能性は非常に高まる状況と捉えられている。前日に決算を発表した主力株の中では相対的にサプライズが大きかった印象。
<6753> シャープ 308 -9伸び悩む。10-12月期営業利益は477億円、大幅な収益改善傾向は続いているが、市場予想の範囲内の水準ではあった。通期予想も800億円から1000億円に上方修正しているが、先に伝わった観測報道どおりの水準。サプライズは大きくなく、目先の材料出尽くし感などにつながる格好のようだ。また、特許益の減少や太陽電池事業の反動減リスクなどから、来期業績に対する懸念は残る状況にも。
<9983> ファーストリテ 35960 -75伸び悩む。前日に1月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比15.0%増、3ヶ月連続での増加となり、8月以来の2ケタ増に。市場想定を上回ったと見られるほか、同業他社との比較でも高い伸び率となっている。ただ、地合いも改善している中で上昇率は限定的な印象も。先物需給動向への連動性が高まっており、NT倍率縮小の流れなどがマイナスに影響する格好か。また、粗利益率が引き続き計画を下振れ傾向であることなどもネガティブ視か。
<5406> 神戸製鋼所 146 -10下げ目立つ。決算と同時に前日に発表した公募増資の実施が弱材料視されている。最大で23%程度にまで達する希薄化を嫌気する流れに。クレディ・スイス(CS)では、株式市場が混乱している時期でもあり、増資のタイミングは最悪との評価。一方、決算は好調、実績値、通期予想ともに市場コンセンサスを上回るものとなっており、復配も4円と発表され、市場想定を上回る水準となっている。
<6479> ミネベア 795 +76大幅高。前日に発表した決算が買い材料になっている。第3四半期累計営業利益は233億円で前年同期比2.2倍、通期予想は270億円から300億円に上方修正している。実績は先に観測報道が伝わっていたものの、通期予想は市場コンセンサスを10億円強上回る水準に。期末配当金予想も4円から5円に引き上げへ。また、1月の販売数量も計画を上回っているもようであり、通期予想はさらに上振れ余地との見方にも。
<4319> TAC 333 -41下落率トップ。前日に第3四半期決算を発表している。累計営業利益は12.5億円で前年同期比28倍、通期予想の7億円を大きく超過する状況となっている。ただ、期待された通期予想の大幅上方修正はなく、失望売りが優勢となる格好に。なお、閑散期となる10-12月期は2.4億円の赤字となったが、前年同期比では2.1億円の損益改善が続く形に。
<6703> OKI 252 +37急伸。昨日発表した決算内容を評価する動きに。第3四半期累計営業利益は104億円で前年同期比111億円の損益改善、10-12月期は76億円で同2.3倍になっている。通期予想は240億円から260億円に上方修正へ。プリンタ事業の構造改革効果などが業績上振れの背景に。中国ATM事業の失速などはあったものの、市場コンセンサスを上回る水準までの上方修正を評価する動きが優勢に。
<7735> スクリーン 505 +46急伸。前日に発表した第3四半期決算では、累計営業利益は45.6億円で前年同期比106億円の損益改善となり、通期予想は従来の78億円から90億円に上方修正している。足元での順調な受注推移が背景に。10-12月期の半導体製造装置受注は451億円、ガイダンスは前四半期横ばいであったが、11%の増加となっている。1-3月期見通しは同横ばいを想定しているようだ。
<6674> GSユアサ 541 +42買い優勢。前日に発表している決算内容が評価される格好に。通期予想の修正はなかったが、10-12月期営業利益は60億円、市場予想を10億円程度上回ったとみられる。また、リチウムイオン電池事業の赤字幅が前四半期比で半減したもよう。今後の期待事業の収益改善鮮明化を好感する展開になっている。
<8031> 三井物産 1409 +94決算発表後上げ幅を広げる展開に。決算と同時に自己株式の取得を発表、発行済み株式数の2.2%に当たる4000万株を上限に、明日から3月24日までを取得期限としている。市場買付としていることで、需給の改善期待につながっている。また、第3四半期累計純利益は3019億円で前年同期比19%増益、2700-2800億円がコンセンサスとみられ、上振れての着地となる格好に。
<3407> 旭化成 713 -26決算発表後は下げ幅を広げる展開に。第3四半期累計営業利益は1098億円で前年同期比75.6%増益と大幅増益、10-12月期も355億円で市場想定通りの着地に。ただ、通期予想は1450億円から1400億円に下方修正、修正幅は小幅だが予想外の下方修正として、売り材料につながっている。ケミカル部門は原材料価格の上昇が影響、エレクトロニクス部門は需要の落ち込みが想定されることを修正の要因に。《FA》
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