【相場熟者が答える投資相談】大きく下がった東芝の対処を

2014年2月2日 18:05

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■東芝を500円で2000株持っています。大きく下がってしまったが、対処を(東京都・E)

  【問い】 東芝 <6502> を500円で2000株持っていますが、大きく下がってしまいどうしようか悩んでいますので、アドバイスをよろしくお願いします。

■目先は期待薄、発表の決算が期待値下回り当面は調整

  【答え】 東芝は、1月31日(金)35円安(-7.49%)の432円と続急落し、日経225採用銘柄の値下り率トップとなりました。

  1月30日大引け後、同社が2013年3月期第3四半期決算を発表しましたが、10-12月期営業利益が市場予想を下回ったほか、通期予想を据え置いたことを嫌気され、売り優勢の展開となりました。

  第3四半期売上高は4兆5887億9600万円(前年同期比13.5%増)、営業利益は1533億4700万円(同56.1%増)、経常利益は910億0400万円(同横ばい)、純利益は386億7500万円(同29.1%減)に着地。10-12月期営業利益が477億7400万円(前年同期比で61.6%増)でしたが、メモリの販売数量は増加で電子デバイス部門が好調に推移したものの、海外の原子力電力システムの悪化やパソコン事業で在庫処理費用の計上などが響いたため、市場予想の700億円を大きく下回ったようです。通期営業利益予想1000億円(前期比29.3%増)を据え置いたため、期待が高かった分、失望売りが膨らんだ感があります。

  株価は、4月17日に昨年来の高値565円、5月21日高値556円と買い直された後、8月22日安値375円まで調整。11月8日安値400円と売られ下値確認から1月21日高値505円と上昇。上げ一服から下値模索となっています。26週移動平均線に接近していますし、24カ月移動平均線がサポートし、ここから極端に売り込まれる可能性は低いと思われますが、外国人持株比率が高く、外部環境の影響を受けやすいことから、上値の重い展開が続くと予想されます。いったん売却し、15年3月期業績予想が明らかになるまで様子を見ることもと考えます。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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