日本向けのスマートフォン向けアプリは他国向けと比べて「プライバシポリシー」の表示方法がよくない傾向に

2014年1月24日 16:02

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 産業技術総合研究所(産総研)の高木浩光主任研究員らの研究チームが、「スマホアプリにおけるアプリケーション・プライバシーポリシー掲載の国際比較調査」という論文を公開している。スマートフォン向けアプリケーションにおけるプライバシーポリシーの掲載傾向を調査した結果をまとめたもので、日本向けのスマートフォンアプリではプライバシーポリシーが不適切に掲載されている傾向が非常に高いことが分かったという(論文PDF日経ITpro)。

 研究では、Google Playで公開されているAndroid向けアプリについて、国ごとに提供されている「無料アプリトップ500」に掲載されているアプリを対象についてプライバシーポリシの掲載方法を調査したとのこと。対象となる国は49カ国。

 調査結果を簡単にまとめると、Google Play上のアプリページには「プライバシーポリシー」へのリンクを記載する部分があるが、日本のアプリではそれが活用されていない傾向があるとのこと。また、プライバシポリシーに抽象的な記述が多いことについても問題視されている。ただし、プライバシポリシーがまったく提供されていないというケースは少なく、多くの場合アプリの開発元のWebサイトなどにはプライバシーポリシーが掲載されているようだ。利用時に要求されるパーミッションの数は少なく、これについては

 アプリ開発に携わる技術者にはプライバシーに配慮した開発手法が他国に比べて普及していることが窺える。このことは、適切なポリシー掲載が進んでいないことと対照的であり、日本で適切なポリシーの掲載が進まない原因の推定の一助になると考えられる。

 と考察されている。

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