ディズニーランド シニア世代への来園促進を強化

2014年1月22日 15:18

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記事提供元:エコノミックニュース

 団塊世代がシニアとなり、シニア世代の豊富な経済力を狙ってシニア向けの優遇制度が多くの業界・業種で打ち出されている。コンサート、映画、演劇、スポーツクラブ、および博物館・美術館などの入場料や交通機関の利用料など広い分野にわたって拡大している。

 そして、子供や若者中心に人気の高い東京ディズニーランドと東京ディズニーシーも60歳以上のシニア世代に対して、2014年度から入場料金がお得になるマルチデーパスポート3世代ディズニー「シニアマルチデーパスポート」を販売すると1月17日に発表した。

 このパスポートは、ちょうどシニア世代の孫がディズニーランドにとって最適なターゲット顧客になる時期であたるので、シニア世代と孫の両親の3世代が宿泊して、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの2つをゆっくりと楽しめるように複数日の来園がお得になる料金に設定されたものである。テーマパークの性格上、シニア世代だけを狙うのではなく、シニア世代の経済力で孫も含めて来園を促進させようという戦略である。

 1947年から49年生まれだけの団塊世代シニアだけでも、総人口の5%を超えて約700万人近くおり、消費・貯蓄市場はもとより社会・経済的にも多大な影響を及ぼしている。もともと、団塊世代は、他の世代よりも多くの金融資産を持っているうえに退職一時金を手にするので、さらに豊富な資金を持つことになる。

日本貿易振興機構が報告しているデータによると、退職一時金を手にする前で、60 歳代の金融資産額は、平均で1,703万円であり、50歳代の1,150万円を大きく上回る。70歳以上も1,496万円で60歳代に次いで多い。

 団塊世代が保有する個人金融資産総額は2004年度で約130 兆円とされ、2013年度の一般会計の歳出予算が103兆円であるので、その規模の大きさが分かる。この金額が、さらに退職一時金で膨れ上がるのである。

 当然、消費市場にも大きな影響を与える。保有資産が多い上に、これ以上の資産を貯める必要性は若い世代よりも弱いので、預貯金を取り崩して消費するパワーははるかに大きいのである。今後、ディズニーランドの他にも、さらに数多くの団塊世代を含むシニア世代への消費喚起策が打ち出されてくるに違いない。シニア世代向けのマーケティングが企業の利益を大きく左右するほどの重要性を増してきている。(編集担当:阪木朱玲)

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