国会図書館、出版社から抗議を受けていた著作権保護期間が過ぎた資料のネット公開を一部再開

2014年1月9日 12:37

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 国会図書館は著作権保護期間が過ぎた書籍のインターネット公開を進めているが、昨年、日本出版者協議会(出版協)のクレームによりその一部の公開が停止されるという事件があった(国会図書館による著作権切れ書籍のネット公開、出版社側の異議申し立てにより一部を公開停止)。

 これに対し、国会図書館は一部のネット公開を再開すると発表した(国会図書館のニュースITmedia)。ただし、出版社が「復刻版」の刊行を開始してから日が浅い「南伝大蔵経」という書籍については「投資コスト回収に一定の考慮をすべき期間内である可能性がある」としてネット公開は中止したままにするようだ。

 今後も検討は続けるとのことで、「南伝大蔵経」についても一定期間後に再度公開すべきかを見直すとのこと。

 (追記@15:10)「南伝大蔵経」の著作権は切れていないのでは、という話があるが、「南伝大蔵経」のうち公開されていたのは全70冊中の21冊分のみで、「監修者の著作権は切れているが各本の翻訳者の著作権は切れているものと切れていないものがあり公開されたのは著作権切れのものだけ」なのだそうだ。

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