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ユーザーに支持され続けるガラケーの未来
13年の10月にはNTTドコモの加藤薫社長は冬春モデルの発表会において、「これから毎年iモード携帯も出していく」と発言し、日光の下でもディスプレイが鮮明に見える屋外モード、そして近距離通信機能「ブルートゥース」を搭載したモデルを発表。[写真拡大]
2013年、テレビやネットなどのニュースで「ガラケー復活」の記事が頻繁に取り沙汰された。事実、通信事業者の思惑とは裏腹に、ガラケーからスマートフォンへの移行はスムーズに進んでいない。その要因として、使い放題のデータ通信料や通話料の高さが挙げられている。また、携帯電話にそれほど多くの機能を望んでいないユーザーもおり、それらの人たちは「携帯電話は、電話とメールが出来れば十分」と考えている。
こうして市場に復活をアピールし始めたガラケーだが、この状況を鑑みて各社新しい機能を搭載した「進化したガラケー」の投入を開始し、13年の10月にはNTTドコモ<9437>の加藤薫社長は冬春モデルの発表会において、「これから毎年iモード携帯も出していく」と発言し、日光の下でもディスプレイが鮮明に見える屋外モード、そして近距離通信機能「ブルートゥース」を搭載したモデルを発表。またKDDI<9433>もワンセグ録画機能や高感度カメラ内蔵の新機種を発表するなど、機能が強化された「新しいガラケー」の存在をアピールした。
また、アイ・エム・ジェイ<4305>が今年の3月に行った、モバイル端末の保有動向に関する調査によれば、調査時点でのスマートフォンの保有率は40.9%、ガラケーの保有率は51.8%だったが、これが1年後の14年には、スマートフォンの保有率が48.1%、ガラケーの保有率が44.2%に推移すると予測している。
さらに現在ガラケーを使用しているユーザーに対して買い替え意向を調査したところ、34.9%がスマートフォンに乗り換えると答えたものの、44.4%のユーザーはガラケーに機種変更すると答えた。この調査結果からも、まだまだガラケーへのニーズが高いことが伺える。
しかしアイ・エム・ジェイの調査レポートは、今後の買い替え意向を踏まえた上で、「1年後にはスマートフォンの保有率がガラケーの保有率を上回る」としており、さらに2年後以降には、スマートフォンの保有率が57.3%、ガラケーの保有率が34.0%と予測している。
復活を遂げつつあるガラケーではあるが、それがスマートフォンを上回るという状況は、なかなか起こりえないようだ。しかしガラケーを使用し続ける層は一定数確実に存在し続けるとみられ、14年以降、ガラケーがすぐに市場から姿を消すことはなさそうだ。(編集担当:滝川幸平)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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