【主要指数で見る1年間】『実のある相場』からTOPIXの動向に注目と期待

2013年12月31日 16:48

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

2012年大納会と、2013年大納会の主要指標と主要銘柄を比較し今年1年間の株式マーケットを概観した。

2012年大納会と、2013年大納会の主要指標と主要銘柄を比較し今年1年間の株式マーケットを概観した。[写真拡大]

■日経平均独走の1年、売買代金など物足りない

  2012年大納会と、2013年大納会の主要指標と主要銘柄を比較し今年1年間の株式マーケットを概観した。

  特徴としては、(1)日経平均が50%を超える大幅上昇、(2)TOPIX、小型株指数及びジャスダック平均の上昇率は日経平均に比べ小さかった、(3)1株利益が大きく向上~などが挙げられる。

  さらに、外部要因の面では、(1)NYダウの大幅上昇、(2)円安、(3)中国・上海指数の下落~などがあった。

  個別銘柄では、コマツに代表される中国関連銘柄が精彩を欠いたものの、多くの銘柄が昨年末比較で大きく上昇した。好調だった背景は、言うまでもなく、アベノミクス効果に尽きるといえる。このため、2014年のマーケットについては、『アベノミクス効果』がよりいっそう発現できるかどうかにかかっているといえる。

  とくに、今年は円安、NYダウ高などに支えられて日経平均の活躍が目立った。TOPIX及び小型株指数の上昇率は日経平均を下回るものにとどまり日経平均独走だったといえる。。しかも、目につくのは日経平均採用の225銘柄のうち、足の軽いファーストリテイリング(9983)など限られた10銘柄ていどが大きく値上りしたことである。しかし、これらの銘柄は既にPERが40倍ていどと高くなっているし、日経平均自体が2014年も連続して大幅高が見込めるだろうか、という視点もある。

■2014年は『実のある相場』からTOPIXの動向に注目と期待

  こうした観点からは、2014年は日経平均に代わってTOPIXやジャスダック銘柄など小型系の銘柄がマーケット人気の中心となってくる可能性があるだろう。とくに、全銘柄が計算の対象となっているTOPIXが上昇することは、多くの投資家がアベノミクス効果を実感することである。同時にそれは、アベノミクスがひと握り層だけへの効果でなく日本隅々まで効果が波及することでもある。この意味では2014年はアベノミクスの真価が問われる年であるともいえる。

  もちろん、1株利益が1000円に迫っていることから日経平均は、今年のような50%高は無理としても上値は十分見込めるだろう。ただ、今年5月以降は売買代金、出来高は総じて芳しくないだけに2014年は売買代金及び出来高がどれだけ盛り返してくるかが注目される。言い換えれば、『期待先行型相場の2013年』から、『実のある相場の2014年』となるかどうかが見所となるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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