ファストリ、セブンアイ、日医工など/本日の注目個別銘柄

2013年12月4日 16:35

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記事提供元:フィスコ


<9983> ファストリ 38200 -750売り先行。前日に11月の月次動向を発表、既存店売上高は前年同月比7.7%増と2ヶ月ぶりのプラスに転じているが、指数インパクトの強い銘柄でもあり、全体株安の流れに押される展開になっている。月次動向自体に関しては、11月はボリュームの大きな月でもあり、粗利益率も計画線で推移しているとの見方から、ポジティブな評価が多いようだ。メリルでは投資判断「買い」継続で目標株価を44000円まで引き上げ、粗利益率への懸念は後退する可能性があるとも。

<3382> セブンアイ 3750 -15相対的に底堅い動き。バーニーズ・ジャパンへの出資報道が伝わっている。東京海上グループのファンドから49.9%の株式を取得するもよう。一昨日にはニッセンHDの買収も発表しており、相次ぐM&A展開となる。豊富なキャッシュポジションを活かした積極展開として、評価が高まる格好になっているようだ。ただ、一部では、積極展開を行うコンビニ事業とのシナジーは見込み難く、影響は軽微との見方もあるもよう。

<6371> 椿本チエイン 785 +35大幅反発で高値更新。クレディ・スイスでは投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価を720円から900円に引き上げている。収益体質の改善ペースの早まりなどを背景に、16.3期にも過去最高益の更新が期待できる状況と判断しているもよう。今後は、グローバルの各地域におけるマーケティングを重視した企業文化へ転換する方針のもようで、攻めの経営への転換と株主還元の積極化を高く評価と。

<4541> 日医工 1719 +149基準価格1570円との比較では大幅高の展開となる格好。一時は240円高まで上昇している。本日はライツ・オファリング実施に伴う新株予約権取得の権利落ち日となっている。空売りが出来ないなど需給面の影響もあるが、ここまで大幅上昇となっている背景は不明。中期的な成長期待は高く、下げ一巡感に伴う押し目買いの動きなども優勢となる状況か。

<9107> 川崎汽船 234 -7さえない。モルガンでは投資判断を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に格下げしている。目標株価は250円と設定へ。新造船竣工量の前提を引き上げたことで、コンテナ船の運賃前提を引き下げ、大手各社の業績予想を下方修正しているが、とりわけ、同社はコンテナ船事業の依存度が高いことを弱材料視しているもよう。

<7203> トヨタ 6280 -110さえない。為替相場の円安反転を嫌気する動きが優勢に。11月の米国自動車販売動向が発表になっているが、前年同月比10%増となり、コンセンサスの同6.5%増も上回っている。ただ、同様に販売が好調だった米自動車メーカーの株価は下落、値引きを含めた販促活動が奏効したとの見方もあり、利益率の低下なども警戒されたもよう。同社など国内メーカーにも好反応は限定的に。

<6507> シンフォニア 163 +67日ぶりに反発。神戸製鋼所が保有株式を市場外で売却、保有比率を19.79%から10%に引き下げたことが明らかになったと伝わっている。先週半ばからは特段の材料がないままにきつい下げとなっていたが、今回の売却に絡んだ売りとの見方なども台頭、目先の需給懸念が和らいだことで、自律反発を目指す動きになっているようだ。

<3811> ビットアイル 808 -46下げ目立つ。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は8億円で前年同期比横ばいとなっている。実績数値はほぼ想定内と捉えられるものの、大和では、第2四半期に大型解約が発生する見通しが示されたことは若干ネガティブと指摘。業績への悪影響は年間の営業利益で1億円程度に留まる見込みだが、今後の追加の大口解約の発生には注意が必要としている。

<6136> OSG 1682 +5しっかり。シティでは投資判断を「2」から「1」に格上げしている。売上の6割を占める自動車・航空業界の生産が好調、生産調整のあった前11月期を底に業績は回復、今11月期には最高益を更新する見通しとしている。株価調整が続いた中、割安感は強まっていると判断のもよう。目標株価は1950円にまで引き上げへ。

<7911> 凸版印刷 786 -56下げ目立つ。総額800億円のユーロ円CB発行を発表しており、将来的な株式価値の希薄化懸念が強まる格好になっている。転換価額は1094円で前日終値比では30%のアップ率、自社株を除いた発行済み株式数に占める潜在株の比率は11.4%となる。調達資金は新群馬工場の建設資金や有利子負債の返済などに充てられるもよう。

<8248> ニッセン 419 +22前日のストップ高比例配分に続いて、本日も一時ストップ高まで買われる。セブンアイとの資本業務提携が引き続き好感される展開、TOB価格410円を遥かに上回る水準まで買い進まれる格好に。セブンアイの傘下入りに伴う、中期的な業容再建の進展に対する期待感が優勢となっている。《FA》

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