米デューク大学、Wi-Fiの電波を高い効率で電力に変換する装置を開発

2013年11月10日 19:15

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記事提供元:スラド

米デューク大学 Pratt School of Engineeringの技術者らが電磁波のエネルギーを集めるメタマテリアルを用い、周囲の電波から電源を取得する装置を開発したそうだ(論文アブストラクトデューク大学のニュースリリースComputerworldの記事本家/.)。

装置はガラス繊維と銅を組み合わせたスプリットリング共振器(SRR)のセルを5つ並べて回路に接続した構造で、900MHzのWi-Fi信号から7.3ボルトの出力を得ることが可能。当初はエネルギー効率が6~10%程度だったが、改良により最大37%にまで向上し、太陽電池セルと同等のエネルギー効率を実現しているとのこと。メタマテリアルの特性から、従来のアンテナのように干渉することなく複数のセルを組み合わせて利用できるそうだ。また、Wi-Fiや衛星の信号などの電波だけでなく、振動や音声周波数を含むさまざまな周波数に同調させて電力を取得することも可能だという。メタマテリアルのコーティングを部屋の天井に施すことで余分なWi-Fiの電波から電力を回収したり、携帯電話にセルを組み込んで未使用時に充電するといった応用も考えられるとのことだ。 スラッシュドットのコメントを読む | ハードウェアセクション | テクノロジー | ハードウェア | 電力 | 携帯通信

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