ホンダ、牧野フライス、武蔵精密工業など/本日の注目個別銘柄

2013年10月31日 15:57

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記事提供元:フィスコ


<7267> ホンダ 3915 -50売り先行。前日に決算発表、上半期営業利益実績は3564億円で前年同期比28.7%増益、市場予想は100億円強下回る格好になっている。7-9月期の営業利益は前四半期比較で7%減益となる格好に。通期予想は8450億円前後の市場コンセンサスに対して7800億円を据置だが、経常利益のみ7800億円から7650億円に下方修正している。決算期待は大きくなかったと見られるが、セクター内での相対的な業績鈍化を警戒する流れが先行。

<6701> NEC 220 -13下げ目立つ。昨日発表した決算内容が嫌気されている。上半期営業利益は前年同期比99%減益の4億円、社内計画は100億円程度であったもよう。携帯電話の台数低迷やスマートエネルギー関連の投資抑制の影響などが響く。受注は順調で下半期の回復は想定されるものの、上振れ期待などは大幅に低下する状況のようだ。

<6502> 東芝 416 -23さえない。昨日上半期決算を発表、営業利益は1056億円で前年同期比53.7%増益、市場コンセンサスを上回る格好になった。ただ、先に1000億円強になったとの観測報道が伝わっており、インパクトは限定的に。また、通期予想は2600億円から2900億円に上方修正しているが、3000億円程度の市場コンセンサスには届いておらず、短期的な出尽くし感などにもつながる格好か。また、連結子会社で不適切な会計処理が判明と伝わり、やや懸念材料にもつながっているようだ。

<6501> 日立製 685 +15買い優勢。大和では投資判断を「3」から「2」に格上げ、目標株価を900円としている。今期営業利益には複数の一過性費用が含まれ、大半が今期中に処理可能と考えられること、建機を除く各部門で満遍なく利益成長したことなどを評価、今期以降の業績予想を上方修正している。

<9202> ANA 205 -10売り優勢。前日に発表した上半期決算が嫌気材料視される。営業利益は433億円で前年同期比42.5%減益、通期予想は従来の1100億円から600億円に下方修正へ。下方修正懸念はあったものの、通期のコンセンサス950億円レベルを大幅に下回る下方修正にはネガティブなインパクト。円安の進展、LCCの利益計画未達、収入見通しの下方修正、コスト削減未達などが背景に。

<6788> 日本トリム 7580 +1000ストップ高比例配分。前日には決算説明会が開催されているもようであり、評価の高まる展開になっていると観測される。大和では、変異遺伝子検出キットの今後の成長確度向上、整水器の今後の成長加速の可能性などが示唆され、ポジティブであったと指摘している。検出キットの主要顧客である検査会社が、ニューヨーク州でもメディケアの保険適用を受けることができたため、新地域での拡大可能性が高まったと。

<6754> アンリツ 1283 +131急騰。前日に上半期の決算を発表している。営業利益は63.2億円で前年同期比27%減益、通期予想は据置としている。7-9月期では同19%減益の水準に。クレディ・スイス(CS)では、費用増にも関わらず予想以上の利益計上となり、ポジティブな印象と指摘している。業績の下振れ懸念は払拭、今後は来年度に向けた利益再成長に注目が向かうとの見方。

<4331> T&Gニーズ 2009 +33一時急伸。業績予想の上方修正を発表、上半期経常利益は従来予想の2.5億円を上回り、前年同期比5倍の10億円に増額修正している。本日の観測報道どおりの水準までの上方修正に。国内・海外ともにウェディング事業が想定を上回る好調推移であったもよう。市場想定は7億円レベルであったと捉えられる。

<6135> 牧野フライス 641 -69上半期決算発表後は急落。営業損益の実績は6億円の赤字で前年同期比53億円の損益悪化、従来予想10億円の黒字を下回る着地に。通期予想も50億円の黒字から27億円の黒字に下方修正している。中国における需要回復の遅れ、米国販売の伸び悩みなどが下振れの背景に。通期のコンセンサス予想は会社計画よりも高い水準であったため、想定外の大幅な下方修正にはネガティブなサプライズ強まる。

<7220> 武蔵精密工業 2312 -238大幅安。前日に上半期の決算を発表、実績営業利益は40.8億円で前年同期比5.6倍、事前予想の38億円を上回る着地となっている。一方、通期予想は従来の91億円から85億円に下方修正、南米地域やタイ子会社の売上減少などが業績下振れの背景のようだ。自動車部品株は総じて業績上振れ期待が高かっただけに、下方修正にはネガティブなインパクトが強まりやすい。

<9101> 日本郵船 299 -27後場は下げに転じる。通期営業利益予想の下方修正が嫌気されている。上半期営業利益は200億円で従来計画の195億円を上振れ着地も、通期では465億円から420億円に下方修正。海運大手3社の上半期業績が改善と前日に伝わっていたこともあり、下方修正にはネガティブなインパクト。商船三井<9104>も通期営業益下方修正で売り優勢。一方、通期予想据置で、実績値が昨日の観測報道を上振れた川崎汽船<9107>の下げは相対的に限定的。

<5471> 大同特殊鋼 562 -37決算発表後は軟化。上半期営業利益は106億円で前年同期比10%増益、第1四半期の決算時に上方修正した水準で着地した。一方、通期予想は215億円から210億円にわずかに下方修正の格好へ。修正幅は限定的であるが、市場予想は240億円程度で、上方修正への期待も高かっただけに、ネガティブなインパクトにつながっている。

<6770> アルプス 858 +38前引け後の決算発表を受け後場は上昇。上半期営業利益は111億円で前年同期比3.9倍、通期予想は190億円から240億円に上方修正している。上振れ期待は高かったものの、上半期は会社計画の45億円、市場予想の90億円レベルを大きく上回る着地となる。通期も市場予想の220億円レベルを上回る水準までの上方修正に。想定以上の好業績を評価する格好に。《FA》

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