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資生堂、富裕層をターゲットにUAE・ドバイに合弁子会社設立
フランスの子会社を売却したりと経営不振の打開へ躍起の資生堂<4911>だが、守りに徹しているわけではない。攻める時は攻める。
資生堂は、現地企業と中東地域への輸入販売を行う「資生堂ミドルイースト」を合弁でアラブ首長国連邦(UAE)・ドバイに年内に設立する。同社は UAE を含む中東 7 カ国(バーレーン、ヨルダン、クウェート、オマーン、サウジアラビア、カタール)で、2014 年 1 月から販売を開始する。出資比率は資生堂側(フランスの資生堂100%子会社であるShiseido International Europe S.A.)が51%、現地企業のクリエーション社(Creation Alexandre Miya Paris Limited)が49%。資本金は約350億円。
中東 7 カ国では、1997年以来、現地代理店であるクリエーション社が販売を行ってきており、現在、約140 店舗を展開している。この地域は人口規模、富裕層の多さなどから、今後とも高い市場性が見込まれるため、直接投資の検討を資生堂は重ねてきた。クリエーション社は、スキンケアを中心とした高級化粧品販売のノウハウや、小売業との良好な関係を持ち、アラブ社会の商習慣にも明るいという理由から、同社をパートナーとして合弁会社を設立することとした。中東7 カ国は、約 5000 万人の人口を有し、平均年齢は 30 歳前後と非常に若く、一人あたりの GDP も高い。地域経済は、リーマン・ショック直後には影響を受けたものの、原油価格の上昇に下支えされ、2010 年にはほぼ危機前の水準に回復。11 年以降は成長トレンドを取り戻し、今後も安定した成長が見込まれている。
高級化粧品市場は、小売ベースで1500億円(12年)と、ロシアを凌ぐ規模と見られている。従来からの富裕層に加え、今後とも増加が予想される外国資本の駐在員にも支えられ、引き続き2桁成長が見込まれている。
市場特性としては、欧州系などのフレグランス(香水)ブランドが強い傾向だが、「SHISEIDO」はスキンケアを中心に着実に現地に浸透しているという。
当初はブランド「SHISEIDO」の浸透に努めビジネス基盤を強化、将来的には「SHISEIDO」以外のブランドの取り扱いも検討していくとしている。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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