メタウォーターと富士通、AR技術採用の水道インフラ管理サービスを提供開始

2013年10月22日 12:27

印刷

点検風景(写真:富士通)

点検風景(写真:富士通)[写真拡大]

 メタウォーターと富士通は22日、自治体向けに、クラウドで利用できる水道インフラ管理サービス「Smart Field Service(スマート フィールド サービス)」の提供を10月22日より開始すると発表した。

 同サービスでは、富士通のAR(拡張現実)技術を採用し、上下水道施設の点検作業にスマートフォンやタブレットを活用することで点検作業の効率化・簡易化を図るとともに、上下水道に関する様々な情報や作業員のノウハウを蓄積することができる。メタウォーターは2017年までに1000自治体への導入を目指す。

 具体的には、ARマーカーを装置に貼付し、場所と装置を関連付け、設備の納入業者ごとに管理されていた上下水道施設に関するマニュアルや整備履歴など日常の点検内容から非常時の対応などのあらゆる情報や作業員のノウハウをクラウド上に蓄積し情報共有を図ることで、作業員の経験に依存することなく設備管理が可能となる。

 例えば、水道施設の点検の際、作業員がスマートフォンやタブレットで装置のARマーカーをかざすと、前回の整備状況の情報が画面に表示され、作業後にはその場で整備結果の入力が可能になる。

 このように、水道施設に関する情報が一元管理され、見える化されることで、点検・整備作業の効率化、更新コストの削減ができる。また、作業員がタブレットをかざすだけで該当マニュアル、過去履歴や作業ノウハウを参照できるため、設備管理の技術力の伝承が可能となる。

 なお、メタウォーターは、同サービスの提供にあたり、「ドコモタブレット ARROWS Tab F-05E」とスマートフォン「docomo NEXT series ARROWS X F-02E」を約110台使用し、同システムの運用を開始している。

 今後メタウォーターは、収集した上下水道施設に関する情報を分析し、上下水道施設の効率的な維持管理を行うなど富士通と上下水道事業での連携を強化し、水環境を支え続ける次世代の上下水道インフラ向けプラットフォームを構築していく。

関連記事