「スリーストライク」制度は著作権侵害を減らすことにつながらない

2013年9月12日 12:37

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 オーストラリアのモナッシュ大学に在籍しているRebecca Giblin氏が書いた研究論文によると、著作権侵害を行っている人物に対する警告が3回を超えると告発などを行うという「スリーストライク制度」を導入している国があるが、これは実際には著作権侵害を減少させる効果がないという。こうした警告制度は、フランス、ニュージーランド、台湾、韓国、英国、アイルランド、米国で実施されているが、いずれも効果が見られなかったという(iTnews論文本家/.)。

 フランスでは「HADOPI法」で違法ダウンロードを取り締まっているが、再犯者を特定して処断を行ってもフランス国内の著作権侵害を静める効果は少ししかなったとしている。また、ニュージーランドでは、刑法がP2Pネットワークを通したファイル共有だけに適用される。このため、P2Pでの違法ダウンロードは減少したものの、HTTPでのダウンロード量は大幅に増える結果になった。結局、別の違法ダウンロード配布手段に移行しているだけだとしている。

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