工学部の学生は人文科系の科目を学ぶべき

2013年6月28日 15:47

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 工学部の学生が人文科系の科目を学ぶことの重要性を説いた内容のScientific Americanのブログエントリ本家/.で話題となっている。

 Stevens Institute of Technologyで教鞭をとるJohn Horgan氏は哲学や歴史、文学や心理学、政治科学といった科目を学ぶことの重要性を説く。科学や数学、工学系の授業では事実、答え、知識、真実といった確固としたものを扱うのに対し、人文科系の科目には確固とした答えは無く、政治的、宗教的、また科学的であろうと権威に対し疑いの目を向けさせる。

 「真実とは何か?」「真実であるということはどいういうことか?」「自分にとって、もしくは社会にとっての善悪をどう決定するのか?」「人生の意味とは?」「人生の目的は幸せか?」「では幸せとは一体なにか?」「幸せとはそのものが目的なのか、それとも何か別の重要な目的の副産物なのだろうか?」など、答えよりも質問そのものが人文科系の中心とも言え、氏の講義では学生にこのような命題に取り組ませているという。

 科学も大事だが、人文科系の科目が教えてくれる「我々の心には判断を惑わされる隙間がある」ことも同じ位重要であると氏は強調する。科学の力が強く、科学が一種の宗教にすら上り詰めてしまった現代だからこそ「確固たる答えを求める」ことに縛られない人文科系の科目が意味を持つのだと。

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