外国語を習得したいなら母国を思い出させるモノは避けたほうがよい

2013年6月21日 06:00

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記事提供元:スラド

danceman 曰く、 ニューヨーク市にあるコロンビア大学ビジネススクールが行った実験によれば、母国を象徴する文化的アイコンや、同じ民族の顔を見るだけでも、外国語を話すときの流暢さが損なわれてしまうそうだ(本家/.Science Mag記事)。

 Shue Zhang氏の研究チームは、米国在住歴が1年未満の中国人学生ボランティアを集め、PCスクリーン上に中国人または白人の顔で映し出された人間とキャンパスライフについて英語で会話させた。スクリーンに映し出された人は米国英語で話すが、白人の顔が映し出された場合と比べ、中国人の顔が映し出された場合の会話では白人の顔の時と比べて流暢さに欠け、平均して1分当たり11%も発せられる言葉の数が少なかったとのこと。

 また被験者らに、男の子が海で泳いでいるといった作り話をさせながら、同時に中国とアメリカを象徴するアイコンも表示する実験を行った。万里の長城を見せられると、学生らの発する言葉の数が16%も減ってしまい、また直訳英語を話してしまう傾向が85%も強くなってしまったのだそうだ。外国語を流暢に話そうとしても、母国を象徴する文化的アイコンを見るだけで、無意識のうちにマイナスの影響を受けてしまうようだ。

 外国語の習得速度を上げたい人は、人間関係も含め、母国を彷彿とさせるものを生活から排除した方が良いかもしれない。

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