ルンバの並行輸入品、一部モデルは国内で使うと電波法違反になる

2013年6月17日 18:02

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記事提供元:スラド

insiderman 曰く、 ロボット掃除機の代名詞となった米iRobot製の「Roomba(ルンバ)」。日本の代理店が販売する「正規品」は上位モデルの700シリーズが6~8万円、下位モデルの600シリーズは4~5.5万円程度の価格で販売されている。一方、米国では700シリーズが400~700ドル、600シリーズが300~400ドル程度と、以前よりはやや円安傾向になった現在の為替レートで計算してもやや安い価格で販売されている。そのため、日本の正規品よりも安い価格で並行輸入品を販売する業者も多く、また個人輸入で海外のネット通販業者から購入する人も少なからずいた。しかし、産経新聞によると、並行輸入品には「技適マーク」がないものが多く、使用者が電波法違反に問われる可能性があるという。

 技適マークは「電波法令で定めている技術基準に適合している無線機であることを証明する」もの。マークが付いている無線機器では、無線機の免許申請の手続きが大幅に簡略化されるほか、特定小電力のトランシーバー、無線LAN、コードレス電話などでは無線局の免許なしに使用できる。ルンバの日本総代理店であるセールス・オンデマンド社によると、「無線付きルンバ」全モデルで総務省の基準を上回る電波を発しているため、「ルンバ570/570J/577/577J/780」については技適マークを取得しているという。

 さて、報道では上記の5機種が「技適マーク付き」とされているのだが、日本ではこれ以外にも「760」や「770」、「620」、「630」、「527J」、「537J」といったモデルが販売されている。しかし、これらについては技適マークへの言及はない。実は「技適マーク付きモデル」とこれらのモデルの違いは、「お部屋ナビ」(英語名はVirtual Wall Lighthouse)に対応しているかどうかだったりする。「お部屋ナビ」は複数の部屋を掃除する際にルンバを誘導する役割を備えるもので、「ルンバ780、577、570J、570専用」とされている。

 つまり、並行輸入品でもこれら以外のモデル、具体的にはVirtual Wall Lighthouseに対応していないモデルであれば、利用しても電波法的な問題は生じない可能性がある。全モデルがアウト、というわけではないようなので、皆様ご注意を。

 # ただし以上は個人的な見解なので、並行輸入モデルのご使用は自己責任でお願いします。

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