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【村山貢司の気象&経済歳時記】今年は水不足深刻、ダムなど水資源の根本的議論を
気象庁は5月末に九州から関東地方の梅雨入りを発表したが、その後暑い日が続き、関東で梅雨らしい天気になったのは6月の10日からで平年の梅雨入りとほぼ同じ時期になっている。
6月前半の気候をみると関東から北の太平洋側と四国、九州の一部を除いて気温がかなり高く、6月13日には大阪空港のある豊中で37度9分という最高気温を記録した。降水量は全国的に少なく、東海地方から近畿、中国、四国の大半、および北日本では例年の25%以下で水不足が心配されている。日本は世界の中では雨の多い国であるが、国土が狭いために国民一人あたりの水資源は決して多くはない。
現在ダムに溜まっている水は大半が高い山からの雪解け水で、夏を乗り切るには梅雨時に平年並みの雨が降る必要がある。現在の予報では、6月の降水量は平年よりやや少ない見込みで、7月から8月にかけてはさらに少なくなると予想されている。
90年代から国の公共事業の見直しが行われていたが、2001年2月に当時の田中康夫知事が行った「脱ダム」宣言をきっかけにダムの計画や工事は癒着や税の無駄遣いという批判を受け多くのダムが計画の撤回や工事の中止に追い込まれた。
東日本大震災以降は電力を以下に安定供給するかが議論されているが、水は不足したら国民の生活、農業、経済にさらに大きな影響を与えてしまうだろう。水資源の安定的な確保に関してもしっかりした議論と長期的な見通しを行うべきであろう。(気象予報士・経済評論家・村山貢司)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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