【村山貢司の気象&経済歳時記】株価とサラリーマン小遣いには深い関係

2013年5月1日 08:59

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<株価とサラリーマン小遣いには深い関係>

  円安による物価の値上がりが連日ニュースになり、原油の上昇に苦しんでいる漁業関係ではイカ漁船が休漁をしている。一方で株価は好調である。資産家だけが良い思いをし、一般のサラリーマンには関係ないという意見もあるが、実は株価とサラリーマンの小遣いの間には非常に高い相関がある。

  日本のサラリーマンの1カ月の小遣いはバブル期に平均で7万5千円を超えていた。バブルの崩壊とともに減少を続け、2003年には4万円を切ってしまった。株価が1万7千円台を回復した2006年には5万円近くまで回復、その後再び下がって2011年には3万6千円台まで低下した。翌12年にはほぼ4万円まで回復するなど、株価に連動していることが分かる。特に株価を1年ずらして分析すると統計学でいう相関係数は0.8に近くなる。

  つまり、株価が上昇するとその年の内にサラリーマンの小遣いが上昇を始め、翌年にはほぼ確実に小遣いがアップしているのである。これは、円安から株価上昇という過程を経て、一般の人にその恩恵が回ってくるのにタイムラグがある証拠でもある。月に1万円増額されても、サラリーマンの小遣いの総額は数字的にはたいしたことはないが、同じようなことが国内全体に波及する意味は大きい。今年の後半から来年にかけて大いに期待しようではないか。(気象予報士&経済評論家・村山貢司)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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