アイスキューブ・ニュートリノ観測所、別の銀河から侵入したニュートリノを発見

2013年4月30日 11:50

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記事提供元:スラド

 ある Anonymous Coward 曰く、

 天文学者の Phil Plait 氏が Slate に寄せた記事によると、南極で観測を行っているチームが、二つの極めて高いエネルギーのニュートリノを検知したという (本家 /. 記事より) 。

 氷の中をニュートリノが通り抜けると非常に低い確率で氷の中の水分子に衝突し、それぞれに対応した電荷を持つレプトン (電子、ミュー粒子、タウ粒子) が生成される。これらの粒子の速度が氷の中での光速よりも速ければチェレンコフ光が発生し、光電子増倍管で検出することができる。南極大陸にあるアイスキューブ・ニュートリノ観測所ではこの計測が行われている。

 検知されたニュートリノは可視光線光の 1000 兆倍という観測史上最高のエネルギー量を持つ。研究グループはこの二つのニュートリノに「Bert」と「Ernie」という名称を付けた。このニュートリノは、99 % の確率で銀河外部から侵入したものだという。発生原因は超大質量ブラックホールの爆発もしくはガンマ線爆発のいずれかによると推察されている。

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