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米投資大手3社が「Google Glass」関連出資で連携を表明
米Googleが年内の発売を目指して開発中といわれているメガネ型ウェアラブル端末「Google Glass」。超未来的でありながら、どこか昔懐かしいSFのノスタルジーをも感じさせる、この次世代端末のプロジェクトが、いよいよ本格的に動き出したようだ。
約1年前から、Googleの共同創業者・サーゲイ・ブリン氏が様々な場所で奇妙なメガネを装着して現れるようになった。これこそが「Google Glass」のプロトタイプだった。それ以来、Googleが開発中のこの電脳メガネの噂は一気に広まり、世界中を騒がせた。しかし、あまりにも突飛で奇異な発明品に対し、当初はまるでジョークグッズを見るような嘲笑ムードが漂っていたのも事実だ。
もちろん、Google側は最初から決して冗談で開発しているのではない。今年中に製品版の発売を表明しているだけでなく、今年2月には、「Google Glass」の活用法を探るための「Glass Explorer Program」を立ち上げ、テストユーザーの募集も行った。これに採用された開発者は1500ドルでGoogle Glassを購入できる。
さらに4月10日には、同社の投資部「Google Ventures」とベンチャー投資大手の「Andreessen Horowitz」、そして「Kleiner Perkins Caufield&Byers」の3社が、「Google Glass」の関連製品を開発する新興企業に対し、出資で連携する方針を明らかにしたことで、さらに注目度が高まっている。3社は今後、投資案件を共同で検討し、共同または個別で出資を行うが、「Google Glass」関連のベンチャー事業に投資する資金は、3社の既存資金から捻出するという。具体的な投資金額はまだ発表されていないが、いずれにせよ、この大手3社が関与することを表明したことで、出資される側にとっては大きな成功のチャンスと関心が高まったことは間違いない。
「Google Glass」は、その名の通りメガネタイプのデバイス。フレームの片側には切手大の電子画面が取り付けられており、その画面を通して映像やオーディオをライブストリーミング視聴できる。また、視聴するだけでなく、動画の撮影やメールへのアクセスなどアクティブに使用できるうえ、インターネットでの情報検索や各種コンピュータ処理を実行したりもできる。とくに音声操作や拡張現実(AR)に関していえば、タブレットやスマートフォンなどとは比較にならないライブ感が期待できるだろう。
Google Venturesのビル・マリス氏が「Google Glassはパラダイムシフトを起こす可能性を秘めている」と語っているように、現在のIT業界に革命を起こすかもしれない「Google Glass」の関連技術に取り組みたいと考える開発者はいくらでもいるはず。
ちなみに、中国の検索エンジンBaidu(百度)もメガネ型デジタル端末を開発中であることを4月初旬に発表している。わずか数年後には、今全盛のタブレットやスマホはすっかりとなりを潜め、電脳メガネを掛けた人たちが待ちに溢れる光景が見られるかもしれない。それはそれで、かなり不気味な未来ではあるが。(編集担当:藤原伊織)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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