NYダウ高の支援と四季報・春号発売で「14年3月期を買う相場」本格化=犬丸正寛の相場展望

2013年3月15日 16:32

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  NYダウは、糸の切れた凧ともいえる状況で高く舞い上がっている。東西冷戦においてソ連に打ち勝ち、欧州経済の地盤沈下、中国の成長鈍化などからアメリカの強さが明確となり、さらにシェールガスを持ったアメリカは一人勝ちの様相である。NYダウが強さを発揮するのも当然であろう。

  NYダウが上がれば日経平均も引っ張られて上がる。マーケットでは、「NYダウと日経平均をそれぞれの単位を取って比較すれば、日本が民主党政権から自民党政権に戻りアメリカと親密度を増しているのだから1対1でよいのではないか。NYダウの1万4539ドル(14日)に対し日経平均も1万4000円台があってよいだろう。固くみてもNYダウに対し9掛の1万3000円台は見込めるだろう」(中堅証券)という見方だ。

  アベノミクス第2幕相場は4月からの新営業年度からとみられていたが、買い人気が強く、どうやら4月を待たずスタートといえるだろう。とくに、昨年来高値に肩を並べている主力銘柄のトヨタ自動車が高値を更新すればアベノミクス相場第2幕の本格幕開けといえるだろう。

  ただ、気をつけなくてはいけないのは過去においても順風のときほど予期しない材料で足元をすくわれることは多い。財政悪化の問題はアメリカにとって重しであり、いつまでもドル高(=円安)というわけにはいかないだろう。もちろん、日本にとっても欧州にとっても財政悪化問題が頭を押えている。豊かな生活を借金で賄おうとすれば、いずこの国も同じ悩みを抱え続けることになる。

  4月となれば、企業業績の2014年3月期見通しも報道され始める。15日には四季報・春号が発売されている。ページを飛ばし読みしただけでも、2014年3月期は好調な数字となっている。さきほどのトヨタ自動車は四季報・春号での2014年3月期予想1株利益は356.8円(今期予想271.6円)となっている。この四季報・春号発売を契機に2014年3月期を先取りする業績相場がスタートするものとみられる。

  アベノミクス第1幕が金融緩和による「金融相場」の色彩が強かったのに対し、第2幕ではアベノミクス効果を手がかりとした「業績相場」と位置づけることができるだろう。業績相場は個人投資家にとっても最も分かりやすい相場である。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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